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ダイの大冒険でメラゴースト転生って無理ゲーじゃね(お試し版)
十八話「国からの依頼」
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要素は魔王の意思の影響を俺が受けてしまわないかだけだが、落ち着き先が破邪呪文で魔王の意思から保護された南海の孤島ならば、何の問題もなく。
(あとは師匠を待って、原作通りにことが運んでくれたなら、きっとすべてがうまくゆく)
分裂して残してきた俺が唯一気がかりなことだが、あいつらも格好つけで俺を一人送り出したとは考えづらい。
(全部俺とはいえあれだけ数が居るんだし、きっと俺一人じゃ思いつかないような解決策でも思いついたんだろう。もしくは――)
俺が思いついても無理だと切り捨てたような案を強行でもしたか。
(別行動になったとはいえ、俺なんだから流石にそれはない、よな?)
声には出さず疑問を漏らしても当然答えるものなどおらず。
「ん?」
誰もいないと言うことになっているこの宿の一室を外からノックされ、振り返るとノブが回って開いたドアから師匠が姿を見せる。
「ただいま、と言う訳にはいきませんからね」
ランタンにただいまを言ってはただのおかしな人だ。師匠がノックに止めたのも至極当然であり、頷きを返せば、師匠はお姫様からの依頼で、南海の孤島に住む少年を一日も早く真の勇者として育て上げてほしいと依頼されたと話し。
「これは報酬の前払い分の一部と言うことなのですが」
言いつつ俺に見せたのは、黒い金属製の筒。それが何であるかを俺は原作知識で知っていた。
「これは魔法の筒と言って中に生き物を一体だけ封じ込める筒なのですよ」
効果はまさに師匠が説明してくれる通りだが、俺の記憶だとこれをもってるのは、目的地である南海の孤島に居る主人公の育ての親だった筈であり。
(ん? 待てよ、黒い……あ)
もう一度筒を見て、その色で俺は思い出した。
(そう言えば、他にも持ってた奴はいたっけ)
パプニカの王女を暗殺して実権を握ろうとし、失敗して捕まった悪人の一人が暗殺用の魔物を黒い魔法の筒で持ち込んでいたのだ。テムジンだかバロンだかそんな名前だった気がするが。
(それが没収されて、今回前払いの報酬として師匠が貰ってきた、と)
確か筒の前の住人は危険な毒を持つでっかいサソリだったと記憶している。
「ランタンの形ではメラゴースト君を連れていけない場所も多いでしょうし」
師匠の説明になる程と思う一方で、そんな機会は次の船旅を除けばもうないと知っている俺は少しだけ複雑だった。
「と言う訳で、メラゴースト君にはこの筒に入っていただきます。昼日中に火をともしたカンテラを持ち歩き続けるのは変ですからね」
「あー」
「加えて、ランタンが消えて居れば、ともっていたのはただの火と言うことになるでしょう?」
魔法の筒を師匠が受け取ったことを知るのはお城の
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