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レーヴァティン
第二百四十四話 青森入りその十

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「魔神を倒す為にな」
「それでは」
「では函館に城を築き」
「そうしてでありますな」
「それが整ってからだ」
「函館に入るでありますな」
「そうする、函館に大軍を集め」
 そうしてというのだ。
「あの地からな」
「蝦夷を掌握するでありますな」
「そうする、それとだ」
 英雄はさらに言った。
「蝦夷は奥羽以上に寒い」
「防寒でありますな」
「それにもだ」
「気を使うでありますな」
「やはり熱いものを食ってだ」
「服もでありますか」
「暖かいものだ、厚着をしてだ」
 そうしてというのだ。
「軍を進めていく」
「そうするでありますな」
「そして幕府に降ったアイヌ達はな」 
 その彼等のことも話した。
「言った通りにだ」
「幕府の民としてでありますな」
「治める、その文化や信仰は自由だ」
「本州等のものを強要しないでありますな」
「そもそも他の地面にもそれぞれの文化がある」 
 幕府の領地それぞれにというのだ。
「琉球等は」
「そちらの文化も自由にさせていて」
「まして信じるものはだ」
 信仰の話もした。
「あらゆる神仏を信じていいとさせている」
「人を惑わす邪教は許してないがのう」
 当季が言ってきた。
「それでもぜよ」
「普通の教えならな」
「許しているぜよ」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「アイヌの信仰もだ」
「自由ぜよ」
「そうだ、禁じる理由はない」
 一切というのだ。
「それでいく」
「それではのう」
「そしてそれを認めるとだな」
「普通にぜよ」
 当季は英雄に笑って話した。
「降る部族が増えたぜよ」
「そうだな」
「幕府に入ってもそれまで通りの暮らしが出来るならぜよ」
「問題はないな」
「しかも税は軽いぜよ」
「搾り取る趣味もない」
 英雄はこうも言った。
「幕府として必要なだけだ」
「納めさせてのう」
「国を豊かにしてな」
 実は英雄は幕府の財政は年貢や税よりも産業の利益に重点を置いている、だからこそ力を入れているのだ。
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