傷跡
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ンダー プリーズ』
ハルトは咄嗟に、雷の力を宿す指輪を発動した。
緑の魔法陣を叩き、雷が放たれる。ハルトが持つ魔法の中でも、指折りの速度を持つそれ。
だが。
「あらあらあら」
敵は、ほほ笑みながら、ジャンプしてバク転。緑の雷の間を縫い、無事に着地して見せた。
だが、雷の目的は彼女の打倒ではない。
「紗夜さん! 逃げて!」
「で、でも……」
「速く! 今すぐ! 振り返らないで!」
ハルトは紗夜の背中を押しながら怒鳴る。
紗夜は晶を何度も盗み見ながら、やがて新たな指輪を発動させた。
『グラビティ プリーズ』
晶を巻き込む。
それでも、魔法の発動に躊躇いはない。
晶と、フォーリナーと呼ばれた敵。二人を含めた足場に、黄色の魔法陣が現れた。
それは、重力の魔法。地球の数倍の重力により、晶が悲鳴を上げながら地面に倒れ伏せた。
「がああっ……! てめえ!」
晶の悲鳴が聞こえてくる。だが、止まるわけにはいかない。
ハルトは晶、そしてフォーリナーから目を離す。紗夜に続いて止まったエスカレーターに足をかけた時、彼女の声が追いかけてきた。
「絶対に潰してやらああっ!」
このスーパーから出るまで、絶対に魔法を解除しないことをハルトは誓った。
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