暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/WizarDragonknight
傷跡
[5/5]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
ンダー プリーズ』

 ハルトは咄嗟に、雷の力を宿す指輪を発動した。
 緑の魔法陣を叩き、雷が放たれる。ハルトが持つ魔法の中でも、指折りの速度を持つそれ。
 だが。

「あらあらあら」

 敵は、ほほ笑みながら、ジャンプしてバク転。緑の雷の間を縫い、無事に着地して見せた。
 だが、雷の目的は彼女の打倒ではない。

「紗夜さん! 逃げて!」
「で、でも……」
「速く! 今すぐ! 振り返らないで!」

 ハルトは紗夜の背中を押しながら怒鳴る。
 紗夜は晶を何度も盗み見ながら、やがて新たな指輪を発動させた。

『グラビティ プリーズ』

 晶を巻き込む。
 それでも、魔法の発動に躊躇いはない。
 晶と、フォーリナーと呼ばれた敵。二人を含めた足場に、黄色の魔法陣が現れた。
 それは、重力の魔法。地球の数倍の重力により、晶が悲鳴を上げながら地面に倒れ伏せた。

「がああっ……! てめえ!」

 晶の悲鳴が聞こえてくる。だが、止まるわけにはいかない。
 ハルトは晶、そしてフォーリナーから目を離す。紗夜に続いて止まったエスカレーターに足をかけた時、彼女の声が追いかけてきた。

「絶対に潰してやらああっ!」

 このスーパーから出るまで、絶対に魔法を解除しないことをハルトは誓った。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ