第九話:ついにネロ姉の登場!その正体とは…
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自然に感じられるような凛とした声でただ自己紹介をはじめたのだった。
「私――」
ネロとラクサスはただ、この女に会って話をして…少しだけ手合わせが可能だったのならそれもやって、一緒にラクサスの所属する魔導士ギルド’’妖精の尻尾に行くだけだった。
「このネロ・ハバードの最愛の姉――」
最終的には何の問題も蟠りも作らず、ただよくある日常的な終わりを行おうとしただけであって。
「セイラ。セイラ・ハバードと申します。」
涼しく感じさせる優しい月の光という存在であった姉のセイラが、ネロにとって最初で最悪な絶望の月へ変わるまで――。
’’家族’’という絆に罅が入るまで僅か1日。
★★★★★★★
「それでさ、ラクサスが使う雷の特効が速くてパワーもすげえんだぜ?おかげで傷が癒えるのが早いオレでもまだまだ治らないし」
「なに言ってんだよテメエ…普通あんなにもろ直撃されたら倒れるモンだろ!だっつーのに全然倒れねーしどんだけしぶといんだよ」
「ネロさまは打たれ強いですからね」
「ラクサスはそう言ってるけどよ、オレよりラクサスの方がタフなんだよ。 オレとラクサス、あの時は同レベルだったしオレの方が攻撃当ててたはずなのにずっと立ってるんだ」
「そうなのですか?凄いでs――」
「ああん??誰がずっと殴られていたって??オレの方がヒット数多いに決まってンだろ。 こっちとら雷で破壊力と移動があの時のオマエより上だし??それに今朝だってオレが勝ちだったろ!!」
「あの時はあの時だろ!!それに今朝だってちょっと調子が悪かっただけだし〜?次はオレが勝つもんね―!!」
「い―や!オレが勝つね!!」
「オレだ!」
「オレだ!!」
「あの」
「オレだ!オレだ!!オレだ!!!」
「オレだオレだオレだ!!オレオレだ!!」
「あn―――」
「「オレだ―ッ!!!」」
「………。」
「よーし!こうなったらもう一回だ!決着つけてやる!!」
「決着も何も全勝はオレだ!!」
「―――お二人とも、お静かに」
「ヒェッ………」
「御身体を綺麗にしたら寝る準備してくださいませ。その間ホットミルクを淹れておきます」
「「ハ、ハイ…」
いつか終わる穏やかな日々。
しかしネロが体験したその晩はとても楽しく、忘れられない思い出なのだ。
ネロ・ハバードは想う。
あの時一緒に笑っていてくれた姉の笑顔は、きっと本物
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