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レーヴァティン
第二百四十四話 青森入りその三

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「本州や四国、九州にいるな」
「彼等も民であり」
「アイヌ達もだ」
 ひいてはというのだ。
「同じだ」
「幕府の民として遇して」
「そうしてな」
「治めていきますね」
「年貢、税の納め方は考えるがな」
「それでありますね」
 峰夫も言って来た。
「彼等の多くは銭は使いません」
「そうだな」
「文字はありますが」
「この世界の文字だな」
「この世界は文字と言葉は同じで」
 東西の浮島だけでなく今は石となり海に沈んでいる部分もだ、この世界はそうであることは彼等も文献で知っているのだ。
「そして度量衡もであります」
「全て同じだな」
「道の幅も」
「まさに同じだ」
「違う国の様でいて」
 峰夫はさらに話した。
「東西の浮島にしても」
「事実文化は全く違う」
「はい、ですが」
 それでもというのだ。
「そうしたものはであります」
「全て同じだな」
「銭にしても」
「そうだな、何もかもな」
「だから東西の浮島でやり取りは楽です」
「そうしたものが全て同じだからな」
「そしてアイヌ達も」
 今話している彼等のこともというのだ。
「銭は使わずとも」
「言葉は文字は同じだ」
「ですから」
 それが為にというのだ。
「治めることはでありますな」
「楽だな」
「その分は」
「そうだな、農業をしていなくてな」 
 アイヌはやはり狩猟や漁業で暮らしている、そして山菜や茸も採っている。それが彼等の暮らしであるのだ。
「そうして暮らしている」
「だからでありますな」
「税はだ」
「それはやはり収穫された」
「獣の肉や皮だな」
「魚介類の場合もあるであります」
「そうだな、そうしたものでな」
 彼等の生活で得たものでというのだ。
「納めてもらう」
「そうするでありますな」
「干し肉でもいい」
 納めるものはというのだ。
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