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リュカ伝の外伝
リュカ'sキッチン レシピその1「よそみゆびきりパイ」
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を使う料理人生活の終わりを俺に突きつけてきた。

その時だ…
「ベホイミ」
と、何処からともなく聞こえてきて、指先の激痛が嘘の様に無くなった。

押さえていた手を離し指先を確認すると、骨まで達してた傷は綺麗に無くなっている。
大量に出た血が手にべっとり付いているが、それを洗い流すと何事も無かったかの様な指がそこに存在した。

ハッとなり顔を上げると、そこには美しいビアンカ王妃陛下と、しがみついてた触手の内2本をフヨフヨさせながら、何を考えてるのか解らない笑顔でこっちを見ているホイミスライムが……

「あ、ありがとうございます!!」
俺のお礼の言葉が伝わったのか分からないのだが、ホイミスライムはフヨフヨさせた2本の触手を使い、手近なタオルを持ち上げると、それをフワッとビアンカ王妃陛下の胸元にかけた。

めっちゃバレてるぅ!
「あらやだ。こんな所を見つめてたの? いけない子ねぇ(笑)」
ぐはぁ! 可愛くもセクシーなその一言。心と股間に突き刺さり、今夜はご飯三杯はイケる!

そしてクルッと俺等に背中を向けると、手近に居た女性シェフに手伝ってもらい、あの素敵な谷間をタオルで覆っている。
因みに手近に居た女性シェフは俺の彼女だ。生ゴミを見る様な目で俺を睨んでいる。

「こんなおばさんの胸なんか見ても楽しく無いでしょうに……もう孫も居るのよ、私」
タオルで完全に見所を覆ったビアンカ王妃陛下は、とんでもない……まさに、とんでもない言葉で自らを卑下なさった。

「な、何を仰います! ビアンカ王妃陛下の美しさ・若々しさは周知の事実! 手元を見ないで包丁を高速で動かすなど、危険極まりない事ですがビアンカ王妃陛下の魅力的すぎる谷間を前に、危ない事なんて虚空の彼方に忘れ去ってしまいます!」

ぎゃぁぁぁぁ!
パニクってとんでもない事まで言ってる。
如何(どう)しよう……如何(どう)しようぅ……な、何かフォロー的な事を言わねば。

「ニック、お前……自分の彼女が目の前に居るのに、ヤりたい時に私に吐く甘い言葉より、饒舌にビアンカ王妃陛下を口説いてんな!?」
何言ってんのこの()!? 俺を最低男に仕立てるなよぉ。

「お、おま……ち、違ーし! 口説いてなんてねーし! お、お、お、俺が言った事は全部真実だし! ち、違うって言うんなら、真実ではない点を……そ、その……し、指摘せよ!」
パニックによるパニックで、自分でも何を言ってるのか解らない。

「……………うっ。ぜ、全部事実です」
隣に居たニャア(彼女)は、ビアンカ王妃陛下の上から下を見て、俺の言い分が正し事を認めてくれた……と同時に、

「あっ……わ、私ってばビアンカ王妃陛下のお胸に無遠慮に触れてしまいました! も、申し訳ございません」
な、何て羨
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