第二章
[8]前話
彼等は百田家の夫婦の家の前、壁は彼等の行いを糾弾する落書きや動物保護や児童虐待の問題を貼ったポスターが多くある。
その家の前に来てだ、眉を顰めさせて話した。
「ここだよな」
「犬捨てた連中が住んでるんだな」
「汚い壁だな」
「何かお家も汚いな」
見れば手入れされておらず庭も家も荒れている。
「お化け屋敷みたいになってるな」
「ちょっと前までそうじゃなかったのにな」
「随分酷いな」
「何だよここ」
「それでここに犬捨てた夫婦がいて」
「その夫婦赤ちゃんもほったらかしにしてたんだな」
「先生が絶対にやっちゃいけないことした奴等がな」
まさにと言うのだった。
「可愛がっていたのに五月蠅いって言って捨てて」
「保健所で殺してしまえだったんだな」
「最低だよな」
「そうだよな」
「命や心何とも思わないってこいつ等か」
「ここにいる奴等か」
こう話してだった、たまたま出て来た夫婦の妻の方を見て言った。見れば風呂に入っておらず服もずっと着替えておらずだ。
随分汚くボロボロである、子供達はその彼女を見て言った。
「うわ、ゾンビだ」
「ゾンビが出たぞ」
「無茶苦茶汚いぞ」
「そしてすげえ臭いぞ」
風呂に入っておらず服も選択していないので匂っていた、酒ばかり飲んで肌も荒れて視線もうつろで姿勢も悪くなっていてそうも見えた。
「悪いことしたらゾンビになるんだな」
「逃げろ、食われるぞ」
「ゾンビが出たぞ」
「悪いことしたらゾンビになるぞ」
児童達は口々に言ってだった。
その場を逃げた、そして学校で話した。
「犬捨てたらゾンビになるんだぞ」
「自分の子供大事にしなかったらな」
「すげえ汚くて臭いぞ」
「あの家ゾンビがいるぞ」
「近寄ったら食われるぞ」
こうしたことを話していった、そして。
百田家の夫婦はさらに嫌われていった、彼等もそれを感じて憂さを晴らす為に余計に酒に溺れる様になった。破滅への道をただひたすら歩んでいっていた。
学校でも教えられて 完
2022・3・24
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