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少女の十年後
第二章

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 黒ビキニに包んだ身体は胸は大きくウエストは引き締まっている、そして腰も大きく見事な形だ。それにだった。
 脚も長い、その少女を見てだった。
 泉は驚いてだ、彼女に言った。
「若しかして」
「えっ、泉君!?」
 少女から名前を言ってきた。
「まさか」
「淀屋さん?」
「ええ、そうよ」 
 少女は泉の問いに答えた。
「淀屋晶子よ」
「泉幸太郎だよ」
「そうよね、どうしてここに」
「アルバイトなんだけれど」
「私は隣の県にいてね」 
 そうしてというのだ。
「今日は妹連れてここに来てるの」
「夏休みだからだね」
「そうよ、しかしね」 
 晶子はバツが悪そうな顔になって泉に言った。
「こんな格好で会うなんてね」
「海だから水着は当然だけれどね」
「いや、知り合いに水着姿見られるってね」
「十年ぶりかな」
「そうだけれどね」
 それでもと言うのだった。
「恥ずかしいわね、どうも」
「じゃあちょっと服着てきたら?」
「そうするわね、ちなみに私かき氷はレモンで」
 妹と一緒に注文してだった。
 そのうえでだ、晶子は妹の咲子と共にだった。
 かき氷を受け取ってから一旦店を出て暫くしてピンクのワンピース姿で戻ってきた、黒ビキニは透けているが服は着ている。
 そしてだ、店にいる泉に言ってきた。
「いや、十年振りに会うと泉君も別人ね」
「変わったかな」
「背高くなったし体格もよくなったわね」
「実は夏はここで働いていて普段もアルバイトしているんだ」
「そうなの」
「結構肉体労働系が多いから」
 それでというのだ。
「体格出来てきたかな」
「そうなのね、それで私もかしらね」
「変わったね、十年前は子供だったけれど」 
 それでもというのだ。
「今はどうかしら」
「グラドル並のスタイルだね」
「じゃあ変わったわね」
「子供の頃そんなスタイルがいいって言ってたけれど」
「今も?」
「そこは変わってないよ」
 泉は笑って答えた。
「僕もね」
「そうなのね」
「うん、けれどね」
「けれど?」
「自分であの時言ったことは覚えているから」
 自分の前に咲子の手をつないでいる晶子に話した。
「淀屋さんは友達でもね」
「子供だからっていうのね」
「そう言って付き合うつもりはないってね」
「自分好みのスタイルになってもなの」
「うん、それで実は彼女もいるし」
「その娘スタイルいいのね」
「そうなんだ、いや願いが適って何よりだよ」
 こう言うのだった。
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