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母の再婚相手は年下
第二章
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「安心してね。式は二人でお話して挙げないことにしたから」
「籍を入れてなの」
「同居されるだけですか」
「そうよ、これからの私達を見守っていてね」
 強引にこうした話にしてだった。
 冬美は弘平と結婚した、夏子と慎一はそんな二人を見て自分達の家ではこう話した。
「何て言ったらいいのかしら」
「僕達よりもずっと年下の子と結婚するなんてね」
「しかも三十歳年下のね」
「思いも寄らなかったわね」
「確かにお母さん年齢を感じさせない美人でね」
 夏子は母の外見のことも話した。
「スタイル抜群よ」
「もてる人だね」
「浮気はしないけれどね、お父さんともずっと仲良かったのよ」
「そのお義父さんが亡くなられてね。癌で」
「三年経ったけれど」
 このことは事実だがというのだ。
「それであれで家事も出来てしっかりしていて」
「そうしたことはよくても」
「三十歳年下の子と結婚なんて」
「思わなかったからね」
「ええ、何て言えばいいのかしら」
「わからないね」
 二人は戸惑うばかりだった、それで冬美と弘平に何を言っていいかわからないままぎくしゃくした表面上は親し気だが戸惑いを隠せない付き合いを続けたが。
 冬美が五十歳で妊娠して出産する考えだと聞いて結婚すると言われた時よりも遥かに驚いた。
「えっ、高齢出産じゃない」
「出産されるんですか」
「そうするわ、大丈夫よ」
 冬美は家に来た娘夫婦に笑顔で話した。
「お医者さんにも言われたから」
「僕大学を辞めて働くって言ったんですが」
 弘平も言ってきた。
「冬美さんがお金のことは心配しないでって貯金も見せてお話してくれたんで」
「育児休暇取るからね」 
 冬美は弘平に優しく話した。
「安心してね」
「そう言ってくれまして」
「それでなの」
「産むんですか」
「そうするわ、二人の弟か妹が出来るわね」 
 二人にも優しく話した、だが二人はこれまで以上に戸惑い。
 もう言葉もなかった、しかし冬美と会う度にお腹が大きくなり彼女が夫と共にそこにある命を優しい笑顔で見るのを見ていって。
 次第に戸惑わなくなった、それで二人で話した。
「産まれたらね」
「その時はね」
 こう話した、そしてだった。
 冬美が男の子を産んだ時にだ、プレゼントを持って来て笑顔で言った。
「おめでとう」
「これからも幸せになって下さい」
「ええ、夫婦親子でね」
「そうしていきます」
 赤子を抱いた冬美も傍に付き添っている弘平も笑顔で応えた。
「どうか宜しくお願いします」
「そうしていってね」
「ええ、こちらこそね」
「お願いします」 
 娘夫婦は母の夫婦に笑顔で頷いて応えた、そしてそれからは本当の意味で親しく付き合う様になった。もうそこに戸惑いはなかった。幸せ
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