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DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜
ダークホース
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は元気そうだったか?」
「落ち込んでましたけど、球場に戻るとか言い出したんで親御さんにそのまま引き渡して帰らせました。今のうちに安静にしておけば準決勝もベンチには入れるでしょうし」
彼女が投げれないことは曲げられない事実。しかしキャプテンである彼女がベンチにいればそれだけで選手たちの士気は上がるはず。それも考えての強制帰宅だった。
「後で家に行かないとな」
「かける言葉に気をつけてくださいよ。その辺デリカシーないから、監督は」
そんなことを言いながら席に腰かける町田。彼の目は一塁側ベンチへと向いていた。
「そっちは桜華だぞ」
「日帝大は三塁側ですよ」
東英学園最大のライバルと評される日帝大付属。そんな彼女たちの試合前の様子を確認しようとしているのだと思った面々に突っ込みを入れられるが、指摘された青年はクスクスと笑っていた。
「俺ら何回日帝大とやってると思ってるんですか?もう奴らのデータは十分すぎるほど揃ってますよ」
言われてみればその通りだと納得する。となると彼の視線はその行動通りライバルの対戦相手に向けられたことになる。
「桜華だと去年の試合のことか?」
「まぁ苦しみましたからね。あいつのピッチングには」
去年のことを思い出しながらタメ息を漏らす。その試合のことを覚えている者たちは火が付いたのか、口々に感想を漏らしていた。
「でもあの子、今年はキャッチャーでしたよね?」
「秋に肩壊したって話だったからね。春も投げてなかったし」
ブルペンでボールを受けている黒髪の少女。その彼女に向かって投げているのは同じくらいの背丈の銀髪の少女だった。
「苗字が同じってことは姉妹ですか?」
「そうだって桜華の監督も言ってましたよ」
「そういえば監督も変わったんでしたね」
「監督も外国の方でしたっけ」
話題性のある情報が多々あることで一気にその話で持ちきりになる。そんな中で神妙な面持ちでそちらを見ている町田に気付いた真田は訝しげな視線を向けた。
「なんだ?そんなに気になるチームか?」
「監督はわかりませんか?あの監督」
そう言われてようやくそちらに目を向ける真田。彼はしばらく監督と思われる青年を見た後、何かに気付いたように選手名鑑を手に取り、該当の高校の名前を見て町田へと向き直る。
「まさか……」
「たぶん間違いないでしょう」
彼らが何を言いたいのかわからない面々は桜華ベンチと選手名鑑にある名前を見比べながら懸命に頭を働かせる。すると、少しずつ彼らが言わんとしていることにわかるものが現れた。
「え?マジ?」
「春から監督だった?」
「いや……ならもっと早く気付いてたはず……」
次々と気付くものが増えるに従って本部席のざわめきも大きくなる。し
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