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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
第二百七十話
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ガキっぷりも相まって寝顔は天使なんだろうなぁ」

「おや、自己紹介か一夏君?」

「うるせーよ臥煙」

「もっとも既に怪異でなくなりかけている彼女がそうしたところであまり意味がない。
完全な不死身でもなければ完全な吸血鬼でもない今のキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードにはどのみち24時間体制で君を警護することなんてできないんだけれどね」

「暗殺を防ぐってのは難しい。それは例えるなら将棋でコマを1つも取られることのないまま勝利を収めようってくらいの無茶かな。誇り高い、情の深い指揮官だろうとどうしたって捨て駒は生まれる」

「歩の1枚を守ろうとしていたら王を失う、って話ですか?」

「そうさ。銀河英雄伝説の両雄や諸提督でもそれはできない」

「飛車だって角だって金将だって銀将だって時には捨て駒に成り得る。捨て駒に成り得ないのは王だけだ。
思えば不思議な遊びだよね将棋っていうのは。例え王将以外の全ての駒を取られたところで王さえ生き残っていればそれで勝つことだってできるんだから」

「さてこよみん、君は自分が王将だって思うかい?」

「いえ、まさか」

そこで暦さんは俺に視線を向けた。

君だろ?とでも言いたげだがそれは違う。

「俺はキングじゃないよ。少なくとも今このゲームにおいては」

俺はオーディエンスだ。

「そう今この町に王はいない。今王位が空席なんだこの町は。だから色々と不具合が起きる。つまりは王だけ抜いて将棋をやっているようなものだね。
飛車角落としで将棋っていうのは聞いたことがあるけれど王を落として将棋ってのは珍しいなぁ。その場合の勝ち負けはどう決めたものなんだろうねぇ?」

「その場合は勝ちも負けもないでしょう。勝利条件も敗北条件もないってことになるんですから」

「そう、勝ちも負けもない状態。それを人は無法地帯と呼ぶ」

「つまりはカオス。混沌だよ。貝木は無風状態、と言ってただろ?」

「忍野は空位のままにこの町を霊的に安定させようとしたけれど私は形だけでも王位を埋めようとした。そのことをこよみんに託して、こよみんはそれに失敗した。それがここまでの流れだったね。
余接を置いておけばいいかと思ったが、命令伝達の中間層がごっそり抜け落ちたからね。
私が直接動くしかなくなった」

「動く?」

「行動するって事さ。怪異の専門家として、自分が出張るしかない状況にコイツは追い込まれた。
だから、来たのさ。
自分の足で、お前の前に。お前を止めるために」

「僕の?いや別に僕は動くつもりとかそういうのはないですよ。
そのために影縫さんは僕のところに斧乃木ちゃんを派遣したっていうのもあるんでしょう?」

「だから、コタンジェントは今動けない
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