暁 〜小説投稿サイト〜
仮面ライダーAP
第14話 ライダーは助け合い
[1/3]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
「……!」

 すると、次の瞬間。遠方から最高速度で突っ込んで来た1台のGチェイサーが、遥花を後方から抜き去って行き――ゴールドフィロキセラに勢いよく追突する。

「ぐうッ!?」
「あぅっ……!」
「うぁあっ……!」

 その不意打ちに怪人の姿勢が揺らいだ瞬間、触手の拘束から解放されたEXとヴェノーラの身体が、力無く地面に落下した。度重なるダメージによって気を失ってしまった2人は、ぐったりとした様子で横たわっている。
 そんな彼女達の盾となるように、Gチェイサーから飛び降りた1人の男は、鋭い眼差しでゴールドフィロキセラを睨み付けていた。不意打ちで撥ね飛ばされた金色の怪人も、忌々しげな眼でその男を見据えている。

「よ、義男(よしお)さん……!?」
「……全く、見てられねぇぜ遥花。なんだってお前みたいな子供が、命張ってこんな所にまで来なきゃならねぇんだ。……惣太も俺も、情けねぇ限りだぜ」

 番場惣太とは旧知の仲であり、遥花のことも幼い頃から知っている、元捜査一課の南義男(みなみよしお)警部。遥花がライダーマンGとして活動していることに難色を示し続けていた彼は、ついに自ら「仮面ライダー」として立ち上がるべく、この戦地に駆け付けて来たのだ。
 さらに、そんな彼をサポートするべく。もう1台のGチェイサーと、Gドロンがこの現場に到着した。そこから素早く降りて来た2人の部下も義男と同様に、すでに「変身アイテム」を用意している。

「南警部……総監の御息女が心配なのは分かりますけどね、あんまり1人で先走らないでくださいよ」
「そうですよ警部! ライダーは助け合い、ですよッ!」
「うるせえ! 文句なら容疑者(ホシ)を抑えた後でいくらでも聞いてやる! お前らもさっさと『準備』しやがれッ!」
「もう出来てますよ、俺達なら」
「実を言うと警部待ちですから!」
「……そうかよ! そりゃあ悪かったな!」

 義男に次ぐベテランである一二五六三四(ひふごむさし)巡査部長と、新人ながらテスト装着者に認められた日高栄治(ひだかえいじ)巡査。
 彼らにペースを乱されながらも、義男は変身ベルト「シーフードライバー・ポリス」に小型ロボット「コブシャコポリス」を装填する。六三四も腰のライダーシステム転送装置に自身の警察手帳を翳しており、栄治はスマホ状のアイテムに専用のSDカードをセットしていた。

「変身ッ!」

 やがてその叫びが重なると、3人の刑事に「仮面ライダー」の外骨格が装着されていき――「変身」が完了する。ゴールドフィロキセラの眼前に現れた仮面の戦士達は、直前のやり取りからは想像もつかないほどの気迫を放っていた。

「……これより、突入を開始する! ノバシェードの頭は、俺達の手で叩き潰すぞッ!」

 両拳に巨大
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ