第14話 ライダーは助け合い
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「……!」
すると、次の瞬間。遠方から最高速度で突っ込んで来た1台のGチェイサーが、遥花を後方から抜き去って行き――ゴールドフィロキセラに勢いよく追突する。
「ぐうッ!?」
「あぅっ……!」
「うぁあっ……!」
その不意打ちに怪人の姿勢が揺らいだ瞬間、触手の拘束から解放されたEXとヴェノーラの身体が、力無く地面に落下した。度重なるダメージによって気を失ってしまった2人は、ぐったりとした様子で横たわっている。
そんな彼女達の盾となるように、Gチェイサーから飛び降りた1人の男は、鋭い眼差しでゴールドフィロキセラを睨み付けていた。不意打ちで撥ね飛ばされた金色の怪人も、忌々しげな眼でその男を見据えている。
「よ、義男さん……!?」
「……全く、見てられねぇぜ遥花。なんだってお前みたいな子供が、命張ってこんな所にまで来なきゃならねぇんだ。……惣太も俺も、情けねぇ限りだぜ」
番場惣太とは旧知の仲であり、遥花のことも幼い頃から知っている、元捜査一課の南義男警部。遥花がライダーマンGとして活動していることに難色を示し続けていた彼は、ついに自ら「仮面ライダー」として立ち上がるべく、この戦地に駆け付けて来たのだ。
さらに、そんな彼をサポートするべく。もう1台のGチェイサーと、Gドロンがこの現場に到着した。そこから素早く降りて来た2人の部下も義男と同様に、すでに「変身アイテム」を用意している。
「南警部……総監の御息女が心配なのは分かりますけどね、あんまり1人で先走らないでくださいよ」
「そうですよ警部! ライダーは助け合い、ですよッ!」
「うるせえ! 文句なら容疑者を抑えた後でいくらでも聞いてやる! お前らもさっさと『準備』しやがれッ!」
「もう出来てますよ、俺達なら」
「実を言うと警部待ちですから!」
「……そうかよ! そりゃあ悪かったな!」
義男に次ぐベテランである一二五六三四巡査部長と、新人ながらテスト装着者に認められた日高栄治巡査。
彼らにペースを乱されながらも、義男は変身ベルト「シーフードライバー・ポリス」に小型ロボット「コブシャコポリス」を装填する。六三四も腰のライダーシステム転送装置に自身の警察手帳を翳しており、栄治はスマホ状のアイテムに専用のSDカードをセットしていた。
「変身ッ!」
やがてその叫びが重なると、3人の刑事に「仮面ライダー」の外骨格が装着されていき――「変身」が完了する。ゴールドフィロキセラの眼前に現れた仮面の戦士達は、直前のやり取りからは想像もつかないほどの気迫を放っていた。
「……これより、突入を開始する! ノバシェードの頭は、俺達の手で叩き潰すぞッ!」
両拳に巨大
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