第6話 ドライビング・トランスフォーメーション
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「ぐぅうッ!」
「がはッ……!」
「迅虎、紗月……ぐうッ!」
そこからはもはや、戦いですらなかった。力を使い果たしていたG-verY達では仮面ライダーニコラシカに対抗出来るはずもなく、彼女達は次々と倒れてしまったのである。
最後に残ったG-verYもニコラシカに首を掴まれ、ぶらりと宙に吊り上げられていた。
「まずは貴様からだ。このまま首をへし折り、一瞬で楽にしてやろう」
「く、うッ……!」
だが、彼女はまだ諦めていない。首を掴まれながらも腕部の装置を操作していた彼女は、相棒のGチェイサーに真横から体当たりさせていく。
「がは、げほッ……!」
「……まだ諦めんとは、面白い女だ。ならば冥土の土産に、いいものを見せてやろう」
「……!?」
それでも、ニコラシカの体幹は全く揺らいでいない。G-verYの抵抗を嘲笑うニコラシカは、敢えて彼女の首から手を離していた。
そして、激しく咳き込む彼女の前でGチェイサーの車体を掴み、右手でベルトのボトル部分に触れていく。すると、彼のベルトから発せられたエネルギーが光となり、右手に集中し始めていた。
「スワリング……ライダーチョォップッ!」
やがて右手に凝縮されたエネルギーが、光り輝く手刀と化した瞬間。垂直に振り下ろされたその刃が、G-verYのGチェイサーをバターのように切り裂いてしまう。
その際に発生した爆発により、G-verYは激しく吹き飛ばされていくのだった。だが、間近で爆風を浴びたはずのニコラシカは平然としている。
「きゃあぁあーッ!?」
「……はっははは、見たか人間共! これが本当の『力』! 改造人間の真価というものだッ!」
悲鳴を上げて転がっていくG-verYを見遣り、ダウンしたまま動けずにいるティガーとパンツァーに視線を移したニコラシカは、やがて高らかに彼女達を嘲笑う。どんなに熱い思いを胸に秘めようが、結局は物理的な「力」だけが全てなのだと。
「さぁ、今度こそ貴様らに確実な死を……!?」
そして、スーツの機能停止により身動きが取れずにいるG-verYの方へと歩みを進め、とどめを刺そうとしていた時。
「……この期に及んで、ふざけた真似を」
その頭部に銃弾が命中し、火花が散る。何の変哲もないただの銃弾では、改造人間には全く通じないのだが――水を差された怒りを煽るには、十分な効果であった。
拳銃でニコラシカの気を引いていたのは、遠方から救援に駆け付けていた「新手」の警察官。彼は赤を基調とする通常仕様のマシンGドロンを運転しながら、ニコラシカを銃撃していたのである。
ボンネットに大きく描かれた「G」のイニシャルは、そのスピーディーな挙動に見合う力強さを放っていた。
「3人共、待たせたな! 俺
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