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DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜
監督と主将
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を握って素振りしなさい!!」
「え?」
「いいから!!」
「はい!!タイムお願いします」
タイムがかかり岡田は言われた通りに素振りを行う。そのスイングは彼女の実力を知る面々からすれば本来のスムーズなものとは異なっていることがよくわかる。
「なんで力入れて振るんですか?」
「普通逆なんじゃ……」
ベンチにいる少女たちが思わず問いかけた。それに対し佐々木は鼻で笑うと打席に入り直した岡田の方を見る。
「あれ?なんか力抜けてる?」
「なんで?」
構えに入った彼女はこれまでのガチガチの構えから普段通りのリラックスした構えになっている。突然の変貌に仲間である少女たちですら意味がわからず顔を見合わせている。
「言葉で言うだけでリラックスできるなら誰も緊張しないよ。それができないからどんなスポーツだって大番狂わせが起きる。じゃあどうやってリラックスさせるか?それがさっきの素振りだよ」
「力を入れてやらせたあれですか?」
「そう。力が入ってるならもっと力を入れさせた方が逆に力が抜けやすい。よくプロのバッターが重りを付けてバットを振ってるよね?あれは一度力を入れてバットを振ることで本来の重さにした時にスムーズに動けるようにしてるんだよ」
打席の最中にそれをするわけにはいかないため応急措置的にやらせた先程の素振り。そのおかげで力が抜けているのは誰が見ても間違いなかった。
(一球外しますか)
その構えに危険を察知した莉愛はボールを要求。これまでだったら手を出していたであろう岡田だったが、落ち着きを取り戻したことにより冷静にこれを見送る。
(ダメだ。選球眼がいいせいで見せ球はカウントを悪くするだけ。だったら……)
次に要求したのはスライダー。もっとも自信のあるボールで三振を奪いにいくバッテリー。
(大丈夫。真理子なら打てるよ)
何で相手が攻めてくるのかは佐々木はわかっていた。しかしそれを伝えることはしない。する必要がないと彼女はわかっていた。
(新チームができてからずっと中心でチームを纏めてきた。それだけでも大変なのに誰よりも遅くまで練習して自分の技術を高め続けたあなたがこの場面で打てないわけがない)
キャプテンとして常にチームを支え、プレーでも引っ張ってきた彼女だからこそ信じて送り出せる。そんな指揮官の想いを彼女もよくわかっていた。
(あとは自分のスイングをするだけ。やってきたことを信じろ)
一切の迷いもなく待ち構える岡田。その佇まいにベンチから見ていた真田は嫌な予感を感じてはいた。
(でも歩かせるのはなぁ……陽香なら大丈夫だと思うし任せるか)
岡田は長打力のある打者ではない。そのためここで同点になることは考えられないため自身のキャプテンでありエースである
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