特別編 ウルトラカイナファイト part8
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――かくして。
ウルトラアキレス。
ウルトラマンザイン。
ウルトラマンエナジー。
ウルトラマンアーク。
そして、ウルトラマンジェム。
カイナの窮地に立ち上がった5人の後輩ウルトラマン達は、こうしてこの場に合流して来たのである。
満身創痍のカイナを庇うように立ち並ぶ彼らは、それぞれの胸中に負けられない理由を秘めているのだ。多くを語らずとも、闘志に満ちた彼らの背中が、それを雄弁に物語っている。
『お前達……今のサインがどういうものなのか、分からないわけじゃないだろう……!? 「イカロスの太陽」のことを知った上でのことなのか!?』
『当然でしょう、カイナ兄さん。この中に、身内がいることをお忘れですかな?』
『ザイン……!』
カイナの問い掛けに応じるザインは、BURKの専任分析官としての観点から、今回の参戦を「当然」と言い切って見せた。他のウルトラマン達も顔を見合わせ、深く頷いている。
『あれがどういうものであろうと、使ったのが弘原海隊長ならば……信じるしかないでしょう? 俺達は皆、彼の支えがあったから1年間も戦って来られたのです』
『ザイン兄さんとアキレス兄さんの仰る通りです。あの信号の真偽など、俺達には関係ありません。現に奴らの攻撃で、あなたが窮地に陥っている。これ以外に駆けつける理由が必要ですか?』
『アキレス、エナジー……』
疲弊のあまり、片膝を着いていたカイナに肩を貸しながら。アキレスとエナジーも、ザインと同様の姿勢を見せている。
『そうですよ、水臭いこと言わないでください! 俺達だって、伊達に今日まで地球を守ってきたわけじゃあないんです!』
『エナジー兄さんやジェムの言う通りですよ。……俺達の出動に理由が必要なのでしたら、それはあのサインだけで十分なんです』
『ジェム、アーク……ふふっ、確かにそうかもな。済まない、愚問だったよ』
この中では特に若手である、ジェムとアークも反応は同じであった。怪獣や異星人の脅威とあらば、どこにいようと必ず駆け付ける。それが、ウルトラ戦士の基本原則なのだから。
『……ふん、若造5人が集まったところで何が出来る。ならばその手並み、篤と拝見させて貰うとしようか……「各々の舞台」でな』
『なに……!?』
一方、そんな彼らの様子を冷酷な眼差しで見つめていたテンペラー星人は。片腕を勢いよく振り上げ、「絶世哮」に続く新たな技を繰り出していた。
彼が従えている5体の怪獣が、突如この場から姿を消してしまったのである。その「気配」は一瞬にして、この場から遠く離れた地点へと「散開」していた。
『姿が消えた!? ……でも、気配は感じる!』
『まさか、テレポートか!』
『左様……奴らの転移先にいる人間共を見捨てて、全員
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