第四章
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「だからわしは帰る、二度とこの要件で呼ぶな」
「しかしわし以外にも頼むであろう」
「これまで百人おった、他の魔王達にも声がかけられておる」
「それでどの魔王も断っておるか」
「そうだ、あんな国家にも憑かん様な凶悪な桁の呪いどうにかなるか」
こう言ってだった。
魔王は怒ったまま魔法陣から消え去った、それを見届けてだ。
黒羽は治平に顔を向けて言った。
「悪魔でも駄目だったね」
「そうじゃのう」
「仕方ないわね、あの呪いはね」
どうしてもというのだ。
「それじゃあ」
「諦めろというのか」
「悪魔もそう言ってたし」
「ここで諦めてどうするのじゃ」
治平は黒羽に怒った顔で応えた。
「悪魔が駄目なら天使じゃ」
「天使?」
「そうじゃ、これから教会に行ってじゃ」
そうしてというのだ。
「そしてじゃ」
「天使にお願いするの」
「そうするぞ」
「今度はそうするの」
「そしてじゃ」
そのうえでというのだ。
「天使の力で阪神を優勝させるぞ」
「そうするのね」
「ではすぐにじゃ」
「これから教会行くの」
「そうするぞ」
「魔法陣とか描いていてもう晩ご飯よ」
その時間だとだ、黒羽な治平に言った。
「だからね」
「もう遅いか」
「そうよ」
「では今度行く」
それならとだ、治平も答えた。
「そうする」
「明日にでも?」
「そうじゃ、ではな」
こう言って実際にだった。
治平は次の日黒羽が学校から帰ると彼女を連れて家の近所の教会まで行って大天使ザフキエルを呼んで阪神の優勝を頼み込んだ、だが。
ザフキエルもまた怒ってだ、彼に言った。
「出来んこと言うな!」
「天使でも無理か!」
「あんな連中神様でもないと勝てんわ!」
「そこまで強いのか!」
「あれは国家でも憑かんレベルだぞ!それも二つだ!」
だからだというのだ。
「神様に頼め!だが神様も忙しい!」
「それでか」
「もうこんな話二度と持って来るな!」
怒鳴ってだった。
ザフキエルも怒って姿を消した、治平は天使が去った教会の礼拝堂でやしゃ孫に対して苦い顔でこう言った。
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