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ウルトラマンカイナ
特別編 ウルトラカイナファイト part4
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 同じく、約数分前。テンペラー軍団の猛攻によって崩壊した、BURK日本支部の基地の前には――急造の遺体安置所が設けられていた。
 幾つかのテントの下に、袋詰めにされた遺体が死屍累々と横たわっているだけの、簡素な安置所。そこで眠っているBURKの隊員は皆、基地の崩落に巻き込まれた者達ばかりであった。

「……これで、全員か?」
「いえ……まだ下敷きになっている隊員達がいるはずです」

 テンペラー軍団と、ウルトラマンカイナの激戦が続いている今の状況では、弔う暇もない。
 BURK隊員の生き残りである真壁悠兎(まかべゆうと)江渡匡彦(えとくにひこ)の2人は、負傷者でありながら懸命に瓦礫を退かし続け、生存者の捜索に励んでいた。傷の痛みよりも、仲間達が瓦礫に潰されたままであることの方が、遥かに辛いのだと。

小森(こもり)巡査、もう結構ですからあなたも早く逃げてください……! ここだって、いつ怪獣達の攻撃が飛んでくるか分からないんですよ!」
「それはあなた達BURKだって同じでしょうが……! ここまで来たら一蓮托生です、俺も最後まで働きますよ!」
「小森さん……!」

 その作業には、警察官の小森ユウタロウも加わっている。都民が避難するための時間を命懸けで稼ぎ、その犠牲となってきた彼らを、放っておくことが出来なかったのだ。
 警察機関の手に負える相手ではない以上、ユウタロウ自身も避難するよう命じられているのだが。彼はその命令よりも、人を守るという警官としての「矜持」を優先している。

「うぅ……痛い、苦しい……!」
「た、助けて……助けてくれぇ……!」
「……! せ、生存者だ……! 生きてる奴がいるぞ! 真壁、小森巡査! 手を貸してくれッ!」
「は、はいッ!」
「分かりましたッ!」

 瓦礫の影から響いて来る、生存者達の呻き声。それを耳にした匡彦達は顔を見合わせ、全力で瓦礫を退かそうと力を合わせる。
 だが、瓦礫はあまりに大きく、到底人の力で動かせるような質量ではない。てこになるような物も見当たらず、この廃墟同然の基地では重機の類も全滅している。

「ち、ちくしょう……! もう、どうにもならないってのか!? 救える命が、目の前にあるってのに……!」

 万事休す、だというのか。その悔しさに匡彦が拳を震わせた、次の瞬間。

「ふんッ!」
「……!?」
「え……えぇっ!?」
「ゾ、ゾンビぃ!?」

 突如、背後から何者かの声が聞こえたかと思うと。並べられた遺体袋の一つが、内側から(・・・・)拳で破かれてしまったのである。
 死人が蘇ったとでもいうのか。その光景に振り返った3人が仰天すると同時に、遺体袋を破った1人の男が身を起こすのだった。

「……済まん、皆。俺はまだ、くたばるわけには
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