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リリなのinボクらの太陽サーガ
憑魔アンビバレンス
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まじゃ全部崩れるよ〜って」

「だから……先に壊そうとしたの? 新しく……立て直せるように?」

「邪推も甚だしいよ、私は暴れたいから暴れた。やりたいことをやって終わるのは、誰もが望む終焉だ。そうさ、それが未来の滅亡を早めることになろうと、今の充足を得るためならヒトは容易く無視する。今が良ければ後の事は知らない、この世界にはその思考が蔓延している。娯楽や教育を通じて、無数のヒトにそのミームが植え付けられた。国会中継とか見てみなよ。未来のために金を使うのを否定し、仕事もしないで居眠りしたりするくせして、自分達がその地位に縋りつくためならあらゆる手を講じる議員。革新による痛みの影響が自分達に及ぶことを恐れて、代謝を止めて腐らせる連中を選ぶ国民。土台から腐ってしまったら、自力で立て直すのはほぼ不可能だ。まさに低次元の茶番だろう」

「あなたは……今のヒトが気に入らないの? 気に入らないから……暴れたの?」

「端的に言えばそうなるね。尤も、気に入らないから行動するのは私に限った話じゃない。“高町なのは”だってそうだったんだよ……誰かが悲しんでたら助けようとするのも、自分が気に入らないから。誰かが苦しんでたら手を伸ばすのも、気に入らないから。次元世界に来たのも、管理局に入ったのも、突き詰めれば弱い自分が気に入らないからだ。“高町なのは”にとって、魔法というのは弱い自分を隠せる都合の良い道具(ツール)だった……それがあれば地球の誰より強い自分になれるんだもの。戦って強さを証明するのも、弱い自分を遠ざけるための手段に過ぎない。だけどこれは何も特別な話じゃない。力を示せる闘争こそがヒトの本性を最も表せる手段……そもそもヒトそのものが、世界の望んだ生物兵器なのかもしれないよ」

「じゃあ、“高町なのは”である私は……弱いの? 私も……兵器なの?」

「兵器になりたいなら兵器になればいい。周りが望んだ姿でいたいなら、望まれた姿でいればいい。でも……自分が本当に望む姿で居たいなら、全てに抗え。世界中の憎しみを向けられようと、自分の願望を貫けばいい。私は……そうした」

直後、天より降り注ぐ光が凄まじい光量に変わり、リトルクイーンの身体が瞬く間に崩壊していった。

「フフフフ……あっはっはっはっはっ! 思い知るがいい、世界! 私のミームは、とっくに寄生した!! 永劫回帰に閉ざされる運命から逃れることは誰にも出来ない!! 逃げたきゃ壊せ! 壊したきゃ殺せ! 殺したきゃ生きろ! そうだ、ヒトは生きるために殺し、殺すために生きている!!」

何故だろう……彼女が消えていくのが、とても苦しくて、哀しくて、痛い。なんで……なんで、身体が引き裂かれるみたいに辛いの……。

「い、逝かないで……! 私の傍から……いなくならないで……!」

「あぁ…
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