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私はいじわる 小悪魔が住みついた
3-?
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 3月になって直ぐの月曜日、登校班に昂君の姿が無かった。熱でもでてお休みか何かなって思って居たら、授業が始まる前に先生から、昂君が自転車の事故で脚の骨を折って入院したってことを聞かされたのだ。

 私は、心配してもしょうがないと思ってはいたけど、気になって、その日は授業中もそぞろだった。家に帰っても、お母さんはお仕事で居ないし、お兄ちゃんもクラブ活動で帰りが遅いので、独りで悶々としていた。思いついて、昂君の家に行ってみたけど、留守みたいで誰も出てこなかったのだ。

 そのうち、お母さんが帰ってきて

「昂君が怪我して入院してんだってー お母さん ウチ どんな様子なのか心配で・・」

「えー どうしたのー」

「うん なんか、自転車で転んだのかなー 脚の骨 折ったんだってー お母さん 昂君チに聞いてみてよー さっき、行ってみたんだけど、誰も居なくって」

「うん 電話してみるね」と、昂君のお母さんに電話してくれたけど

「ダメ 電源切っているみたいよ 慎也なら、なんか知ってるかもね 翠ちやんに聞いて もうすぐ帰って来るから」

 そして、お兄ちゃんが帰ってきたとき、直ぐに駆け寄って

「昂君のこと何か聞いたぁー」と、お兄ちゃんの腕を掴んで聞いてみた。

「あぁー 聞いたよ 元気でピンピンしてるってよー」

「だって 入院してるんでしょ 脚折れてるんでしょ?」

「うん だけど 本人は、ずーとゲームできるから喜んでるみたいだって」

「そんなこと言ったってー ねぇー お母さーん 病院連れてってよー」

「だって 面会時間過ぎてるかもよ」

「うー まだ 間に合うよ お兄ちゃん 調べてよー」

 結局、まだ 時間程あるってことで、お母さんを引っ張り出した。途中、チョコレートを買って行った。恥ずかしかったので、バレンタインに渡せなかったから、丁度良かったのだ。

 病室は4人の部屋で2つは空いていた。昂君は窓際だったので、外をぼーっと見ていた。もう、付き添いは誰も居ないみたいだった。

 昂君は右足をギブスで固定していて、右手にも包帯を巻いていた。

「昂 なによー その恰好 大変じゃぁない」

「大きい声 出すなよー 病院だぞー」

「だってさー そんな恰好になっちゃってー 今日 ずーと 心配してたんだからね」

「大騒ぎすんなよー 大した事ないさー 元気だよ」

「だってさー」と、言いながらチョコレートを渡して

「これっ 前に渡せなかったから・・」

「なんだ 前って」

「うーん 前よ 昂君 色んな子に貰ってたから それも、よそのクラスの子ばっか 蘭ちゃんなんかも」

「あー バレンタインかー どってことないよ」

「なによー どってことないって 
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