第2部
エジンベア
美少女コンテスト最終審査・前編
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て正拳突きを放った。
「はっ!!」
ドゴッ、とすさまじい破壊音が聞こえるが、それでも私の一突きでは力及ばず、身長ほどもある大岩は真ん中に少しヒビが入るだけで、壊れそうな気配はない。
なら、もう一度!!
何度も繰り返して岩を破壊しようとするが、なかなかうまくいかない。いつの間にか観客も、固唾を飲んで見守っている。
「あら、随分野蛮な音が聞こえますのね!?」
遠くから、ヘレン王女の声が聞こえてきた。
「そんなことをしなくても、もうすぐわたくしがゴールに到着するのですから、無駄なことはおやめになったほうがよろしいですわよ?」
そう言って高笑いを上げるが、それどころではなかった。右の拳はすでに血まみれになっており、もはや美少女コンテストとは真逆の姿になっていた。
でもあともう一発打ち込めば、割れるかもしれない……!! そう確信した時だった。
「きゃああっ!! 魔物よーっ!!」
魔物!?
その一声に、この場にいた全員が凍り付く。
「何でこんなところに魔物が!?」
私が疑問の声を上げている間にも、あちこちから叫び声や悲鳴が聞こえてくる。けれど、肝心の魔物は見当たらない。
ふと、地面に黒い影が現れた。上空を見ると、空に何十匹もの魔物が飛んでいるではないか。
「これって……どういうこと?」
私はただ、茫然とその光景を眺めるしかなかった。
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