伝熱ライデンシャフト
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かかってこい。受け止めてやる」
そう言って剣を構えている。
踏む込み、剣を打ち合うが、正直そんなに強くはなかった。
やはり魔法に特化していたのだろう。
そのまま続けていても仕方ないので、中佐の件を弾き飛ばした。
「おっと、やられた。流石だな」
「どうして、僕に構うんですか?」
何故そんなことを聞いたのかはわからない。知る必要性など無いはずだった。だけど、どうしても、気になったような気がしたから。
「...それは、お前が一人で戦っているからだよ。頑張ったとき、何か上手くいったときに褒めてくれる人間がいないのは寂しいからな」
「僕に同情は要りません。そんなものは不要です」
「同情なんかじゃない。気に掛けているんだ。なんせ、私がそんなのだったから」
...一緒にするなよ。僕は聖典に従っているだけだ。
「私は幼い頃からずっと一人だった。だから、誰かを守れるくらい、誰かから頼られるくらい強くなれば、何か変えられるかもしれない。そう思って、魔法に打ち込んできた」
...それが何だって言うんだ。僕には、神の使命が...
「だからさ、そんな寂しそうな顔するなよ」
優しい声色で、そんなことを言った。
「何か困ったら、いつでも来いよ。これは同情じゃなくて、共鳴ってやつだ」
ーローゼマリー中佐。前回《《死亡》》
「じゃ、頑張れよ。応援してるぜ」
そう笑って言い、中佐は帰った。
僕は、心を落ち着けるために、訓練を再開した。
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