ガイネス戦役B
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敵首魁のデッドライダーを討伐するため、人類軍は突撃作戦を決定した。
そうして、今全戦力が一箇所に集まっている。
「撃てええええええぇえぇぇぇえ!!!!!!!」
炎部隊残存兵力の全てで放たれる業火は一時的だが魔族群に風穴を開けた。
そして、その両端を氷の壁が取り囲み、四天王へと続く道が完成する。
「行くぞ!!!!!」
掛け声と共に兵士達は背後からの突風、即ち全風魔法部隊による支援魔法に乗って駆け出す。
僕がいるのはやや後方だ。前方に見える、漆黒の影を背負った騎士のような怪物、デッドライダーの元へと突き進んでいく。
さて、ここからの展開は。。。
「デッドライダー射程圏内、撃ちます!」
放たれたるは瞬発の炎。しかしそれは《《肥大化した漆黒》》によって阻まれた。
「何だ!!??」
「何か巨大なものが、転がってきている!!?」
そう、これがヤツの切り札の一つだ。魔族を一箇所に凝り固めて球状にして地上を旋回させる。前回と同じだ。
「狼狽えるな!魔族を集めて固めただけだ!叩き潰せ!!」
「喰らえッ!!うおおあああ!!!」
球状の魔族、言うなれば《魔弾》に闇雲に魔法をぶつけている。しかしその強度は中々で、動きを止められていない。
「来るなあああああああああああ!!!!!!!!!!!!」
「うわあぁぁあああああぁあああああ!!!!!!!!!!」
次々と押し潰されていく人々を、僕は端の方で歩行型を片手であしらいながら眺めている。
ここで今回の敵、デッドライダーについて思い出しておこう。
奴は魔族の上位個体、呼称「四天王」の一体だ。
四天王は強力な闇魔法を使い、その周囲には魔族が集まる。
デッドライダーの主な能力は周囲の魔族を操ることだ。
これによって、帝都へ魔族を攻め込ませたり、魔弾を形成したりする。
デッドライダーが主力はこの魔弾だ。これに人類がどれだけやれるか、見定めておこう。
しかし、僕が見ると魔弾はほとんど潰されていた。激戦の末、作戦会議室にいた奴ら、人類の上位に位置する者がやったのだ。
魔弾を単騎で撃破するか。侮っていたわけではないが、やはり一筋縄ではいかないな。
後方で適当に戦闘していると、僕のいる方に巨大な球体が接近してくるように見えた。
ああ、これはどう見ても僕の方に向かって来ているな。
これはちょっと振り切れない。
この一体で葬れる人数を考えれば少々勿体ない気もするが、周囲に人は見られず、視線もない。ならば。
「なあ、お前。ひょっとして僕を殺す気か?」
当然魔弾は答えない。そのまま僕へ突進してくる。
「身の程を弁えろよ、害虫共が。その程度で僕に触れようとするか」
溢れ出る不快感のまま、
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