勇者、処刑。
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手を差し出してその少女にボールを手渡した。
「ありがと、お兄ちゃん!!」
礼を言って少年たちは笑顔で駆け出していく。
その様子を僅かだけ眺めて、ルードは去って行った。
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ー大戦初期 戦場ー
「クソ!!敵の数が多い!!」
かつて行われた魔族との大戦、その最中、苦戦を強いられる場面もあった。
「だめだ!!このままだと押し切られる!!」
部隊の一つが、魔族相手に劣勢となり押されていた。
「あなたたちは下がっていてください。僕がすべて片づける」
颯爽と現れたその少年、勇者ルードは、周囲の魔族を一瞬で蹴散らした。
「あ、ありがとうございます!!」
「恩に着ます!!!」
危機を助けられた人たちは、口々に礼を述べた。
「そんなんじゃない。僕は聖典に従って行動したまでです。」
その少年は、表情一つ変えずに去って行った。
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ー大戦中期 戦場ー
「ここを突破しねぇと...!」
部隊の前に立ち塞がったのは魔族の大群だった。
「数が多いな...厳しいか」
「いや、やるしかないだろ」
この人数で敵を突破することは難しいとは思いつつ、立ち向かうことを決める。
「いいや、その必要はありません」
突如として現れたのは勇者だった。
「僕が一体残らず殺してきます」
淡々と少年は言い放つ。
「さすがに一人じゃ無理だ!」
一人が勇者の身を案じる。
「...あなた方はここに残っていてください」
静止も聞かずに少年は敵の中へ走って行った。
魔族が集団で襲い掛かるが、少年は攻撃を許さず、まさしく一網打尽にした。
助けた部隊には一瞥も与えず、少年はひたすら魔族を殺し続けた。
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ー大戦後期 戦場ー
「ここは僕一人で叩き潰します」
大戦も終わりに近づいてきたころ、その頃には人類が優勢であったのにも関わらず、少年は一人で戦っていた。
「無茶だ!いくら勇者でも、この相手じゃ...」
目の前にいるのは魔族の中でも
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