進化と停滞
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るものでね。どちらも通すつもりはーーー」
足止めしようとした男だったがグラシアンの姿が視界の端に入りそちらへ身体を向ける。シリルに変化しているグラシアンは水を纏った拳を叩き付けると、男はそれを払い除けようとしたが予想以上のパワーに体勢を崩してしまう。
「なっ・・・」
その結果、隙をついたレオンは王の間へと向かう先の部屋へと進んでいく。
「バカな・・・なぜ?」
払い除けようと出した右手を返される形になった男は不思議そうに自身の右手を見る。そこには先ほどまでなかったはずのアザができていた。
「不思議か?正直俺も半信半疑だったが、これで確信に変わった」
シリルから次なる人物へと姿を変える。その姿を見た男は驚愕の表情を浮かべる。
「この戦い、一番の収穫を得たのは俺かもしれないな」
人気のない通路を進んでいくレオン。しばらくすると王の間へあと少しというところでまた一人の男が彼を待ち構えており、レオンもそれを見て脚を緩める。
「お前も天使・・・で間違いないよな?」
「あぁ、そういうこと」
銀髪を短く借り上げたガッシリとした印象を与える男。それはそんな彼を見て、小さく笑みを浮かべた。
「さっきの奴に比べたら、楽そうな勝負になりそうだな」
ウィバリーよりも魔力もオーラも弱い。そんな彼を見て余裕綽々のレオンだったが、対する男は愉快そうに笑みを浮かべている。
「これはこれは・・・本当に思い上がりの激しい奴のようだ」
シリルside
「みんな!!起きて!!」
眠っていたところ、急に明るくなるのを感じて寝返りをうつ。もう少し・・・あと5分だけ寝させて・・・
「シリル!!早く起きる!!」
「おわっ!?」
しかしそれを許さないシェリア。彼女に布団を剥がされてしまい、仕方なく身体を起こす。
「どうしたの?シェリア」
「何かあったのか?」
眠たげな目を擦りながら身体を起こすウェンディとミネルバさん。そんな俺たちを見張り役をしてくれていたローグさんが見下ろしていた。
「お嬢、大変だ」
「どうしたというのだ?」
「レオンとグラシアンの姿が見えん」
「何?」
「「えぇ!?」」
その言葉で閉じかけようとしていた目が完全に開く。辺りを見回すと、確かに二人の姿は見られない。てかこの状況でも寝てるセシリーたちは一体なんなんだ?
「あたしがさっき目が覚めたら二人がいなくて・・・どこ探しても見当たらないの」
「すまない、もしかしたら俺が正面を見張ってるのを見計らってどこかから出たのかもしれねぇ」
ローグさんは万が一
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