第二章
[8]前話
鳥居は漫画を描き趣味を満喫しつつソープ通いを続けていた、だが。
ある日深井はファミレスで仕事の打ち合わせの時に鳥居に深刻な顔で言った。
「実は姫百合美和子先生ですが」
「あの美人漫画家さんですね」
「ええ少女エイトの」
この雑誌のというのだ、鳥居は月刊少年エイトエースで描いている。どの雑誌の八条出版の漫画雑誌である。
「あそこの看板のお一人の」
「パーティーで観たら凄かったですね」
「あの人何でも凄くて」
「何が凄いんですか?」
「そっちが。噂ではです」
「あの美少女の外見で」
「実はSMでどっちもらしくて」
鳥居にこう話すのだった。
「Sの時は強烈女王様でMの時は雌豚奴隷だとか」
「両方って凄いですね」
「そっちの筋じゃ有名らしいですよ」
「あの人高校生みたいな外見ですが」
「それでもみたいですよ、鞭や蝋燭の使い方が絶品で」
それでというのだ。
「お身体には縛られた跡が」
「あるんですか」
「それもくっきりと」
「そんな人だったんですね」
「そうです、あと工藤雄吾先生は」
「サスペンスの巨匠ですね」
「実は同性愛で」
そちらの趣味でというのだ。
「芸者姿で日本兵の人に後ろからが」
「それはディープ過ぎますね」
鳥居も話を聞いて驚いた。
「流石に」
「ええ、私もその話聞いた時にドン引きでした」
「僕今そうなっています」
「姫百合先生にも驚かれましたね」
「あんな超絶美少女な外見で」
「普段も楚々として可愛くて大人しい方なんですが」
それでもというのだ。
「性的には」
「女王様で奴隷ですか」
「物凄い責めで罵ってきていじめていじめてって涎垂らしながらおねだりしてくるとか」
「恐ろしいですね、工藤先生も」
「普段は実直で真面目で穏やかな紳士ですが」
「夜はですか」
「はい」
そうした風だというのだ。
「人間性的な趣味はわからないですね」
「全くですね、実はまた今度早朝ソープ行くつもりですが」
そこでのプレイが全て好きでだ。
「そんな人もいるんですね」
「それが世の中ですね」
「ですね、それもまた」
二人で深夜のファミレスでそんな話をした、そして。
やがて鳥居は結婚したがその妻はコスプレ好きの自分が襲うのが大好きだった。深井は深井でボーイズラブも好きな女性と結婚した。そこでまた性癖はそれぞれなのだと知った。
性的嗜好の恐怖 完
2022・2・19
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