第二章
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「それで何であいつはああなんだ」
「教育が厳しくてかえってああなったらしいな」
「そうなんだな」
「ああ、けれど返さないからな」
「そうするな」
大西もそのつもりだった、そして実際にだった。
亀田は金を返さず大西は彼の親に連絡をして金を返してもらった、すると暫くした後で亀田が家に来てだった。
「何で親に言ったんだ!」
「お前が貸した金返さないからだよ」
大西は怒った顔で反論した。
「だからだよ」
「返すつもりだったんだよ」
「どうして返すつもりだったんだ」
「金が出来たらな」
「そう言って一年だぞ」
「もうちょっとだったんだ」
「その間お前ずっと競馬やパチンコばかりしていたらしいな」
この話は聞いていて知っていた。
「キャバクラ行ったりな」
「それの何処が悪いんだよ」
「返すつもりがあったらそんなことするか」
ギャンブルやそうした店で遊ばないというのだ。
「そもそもな、だからだ」
「あれから親父とお袋に蛸殴りにされたんだぞ」
「自分が悪いんだろ」
「だから返そうと思っていたんだよ」
「そのつもりの奴がギャンブルや女遊びするか」
大西は亀田に言い返した。
「最初からそうだろ、兎に角金は返してもらったからな」
「糞っ、お前なんかもう友達じゃないからな」
「ああ、そうか」
「これでさよならだ」
「お前がそのつもりならいい」
売り言葉に買い言葉だが前から亀田の人間性には嫌なものを感じていたしだ。
今回のことで完全に怒った、それで大西もこう返した。
亀田は怒って帰っていった、そして十五年後。
大西が働いている地方の会社に中途採用の応募者の中にだった。
亀田がいたが大西の上司は面接の後で大西に言った。
「一人君と同じ中学の人いたんだけれどね、亀田さんとかいう」
「そうだったんですね」
「いや、私も面接の場にいたけれどね」
「最低でしたね」
「夜型だから夜に働かせてくれとか言ってきたよ」
まずはというのだ。
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