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俺様勇者と武闘家日記
第2部
エジンベア
ミオの挑戦状
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り合いがないですものね!!」
 そう私に言い放つと、再びヘレン王女はユウリに愛くるしい笑顔を見せ、
「ではわたくしはこれから受付に行きますわ。ユウリ様、わたくしの活躍、見ててくださいまし!」
 そう言って、王女は颯爽と受付の方へと向かっていったのだった。
「……ふう、嵐が去ったわね」
 ビビアンが、疲れた顔で呟いた。と同時に張り詰めていた空気が和らぐ。
「お疲れ様。それにしても、お姫様に喧嘩を売るなんて、ミオってば、なかなかやるわネ☆」
「え!? いや、別に喧嘩を売ったわけじゃ……」
「そうね! 私も聞いててスカッとしたわ!」
 アルヴィスがウインクしながらそう言うと、続いてビビアンも私の背中を叩きながら言った。
「あのときは口が勝手に……。それにユウリも何も言わないし、なんか一言言いたくなって」
 そう言ってちらっとユウリの方を見ると、彼は気まずそうに私から視線を逸らした。
「なんかユウリ、いつもはもっとはっきり言うのに、今回は随分おとなしかったね。どうかしたの?」
「確かに。あたしと話してるときと全然態度違うじゃない」
 ビビアンも不思議に思っていたのか、私と同じ意見を言う。
 そして一瞬の沈黙のあと、ため息混じりにユウリは答えた。
「……昔から、ああいうタイプの女性は苦手なんだ」
「ああいうタイプって……ヘレン王女みたいな子?」
「ああ。俺の故郷のアリアハンにも王女がいたが、彼女に似ているんだ。……その人に言い寄られてからだ、ああいう女性に苦手意識を持つようになったのは」
「えっ!? そうだったの!?」
 見た目だけならユウリは、美男子コンテストがあれば優勝できるくらいの容姿を持っている。確かに人の話を聞かない……つまりユウリの言動に影響されない性格の人にはモテるのだろう。
「でもヘレン王女、すっごく可愛かったよね。あんな可愛い子でも、苦手なの?」
「容姿は関係ない。性格が合わないだけだ」
 ああ、だからユウリはアッサラームにいたバニーガールにも靡かなかったんだ。
「そう言えば、ユウリだけイシスの女王様のところに行ってたときがあったよね。あの人は大丈夫だったの?」
 ふと、イシスにいたときのことを思い出した。あのときはなぜかユウリは疲れたような顔をしていた気がする。
「……あのときも、似たようなことを女王に言われたな」
「ええっ!? もしかして結婚の約束してたの!?」
「……そんなところだ。丁重にお断りさせてもらったが」
 そっかあ。あのときは気になってたんだけど、ユウリに怒られたせいか、記憶の片隅に追いやってたんだよね。あれ、ということは、女王様も意外に人の話を聞かない性格??
 あんな絶世の美女に好意を持たれていても、彼にとっては苦手な人だと言うことに、私は驚きを隠せなかった。けど、ユウリ
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