第三章
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2月期が始まって、先生が、9月の末にある運動会の紅組、青組、黄色組の代表者による最後のプログラムの組対抗のリレーのメンバーをみんなで選ぶようにホームルームの時、言ってきた。私達のクラスは青組で、6年生の男女一人ずつと、5年生の男女一人ずつがメンバーで4人のバトンリレーになるのだ。
学級委員が前に出て、推薦する人がいれば手を上げて言ってくださいと、鈴鹿夏美ちゃんの名前が挙がって、その後は、誰も居なかったので、私は
「男子は御読君、女子は高松さんが良いと思います」と、何人かが拍手してくれた。
その後は、誰も推薦する名前が出てこなくて、男子は決まったが、女子はみんなの投票で決めることになったけど、鈴花ちゃんが選ばれたのだ。
「ちょっとー 真珠 なんでーウチの名前出したのよー ウチ あんなん目立つし嫌やーでー 夏美ちゃんのほうが走るの早いし―」と、鈴花ちゃんは私を廊下まで引っ張って行って言いだした。
「夏美ちゃんは、ちょっと最近太ってきてるし、鈴花ちゃんのほうが、速いよー それにさー 隣のクラスは多分 蘭ちゃんが選ばれるよ 鈴花 がんばってよー」
「えー そうなん?」
「うん 多分ね あの子、走るの速いから・・ それに・・みんなから、持ち上げられたいと思っているからね」
「そうかー 真珠がそう言うんじゃぁね」
「うん 鈴花ちゃんの恰好良いのん見たいねん ギャフンと言わせて・・ょ 応援するから」だけど、いつの間にか、鈴花ちゃんは私のことを普通に真珠って呼び捨てにしていた。だから、鈴花って言ったほうが良いのかなぁー
そして、帰り道、香菜ちゃんと並んで歩いていると、後ろから昂君が歩いて来る。だけど、私達の後ろ2〜3mしか離れていなかった。今までよりも、ずーと近くなった。私は、夏休みの間に近づけたのかなと感じていた。香菜ちゃんも、気になったのか、時々後ろ振り返るけど、何にも言わなかった。だけど、私も気になったので
「なんなのー その微妙な距離 一緒に歩けばいいじゃぁない」
「お前 何で俺の名前出すんだよー」
「うーん なんのことかなー わかんないーっ」
「リレーのことだよー」
「あー あれ だってさー 昂君が走るのって恰好いいやんかー ウチ 見たいもん 転んだりするとこ」
「おうおう お前みたいに、しょっちゆう転んでないから たまには、派手に転ぶかー」
「うー だからー お前って 言い方 嫌だ―って言ってるやん」
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