192 少年の記憶の中
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なかったら護符を取られていた・・・。奴等はまた対策を講じて来るはず・・・!!)
さりは赤軍の丸岡修という男との戦いで敗北して以来、護符を守る事に神経質になっていた。その時、通信機が鳴る。
『本部守備班の皆、東側の地区を奪還した。前進してくれ』
イマヌエルの声がした。
「行こうか、皆」
「はい」
さりは同行者と共に護符で出した飛行機で奪還された地区へと進んだ。
和光は少年を別の部屋に連れて彼の記憶を映像として探る事にした。あまりにも恥ずかしい記憶があるというので紂王や妲己、そして遊女達とは隔離させ、さらに自分の恥をかいた記憶は映像化しないという条件で探索した。帽子のような物を少年の頭につけ、帽子に接続されている一本のコードと共に反対側には8ミリカメラがあった。和光はそれを使用して少年の記憶を見る。それはある高校の文化祭で同級生が盛り上がっていた話だった。
「ああ、西川や山田が行った文化祭での事か。あの杖を持つガキに『昔好きだった女子』にぞっこんになってるって事を見抜かれたんだな」
「う・・・」
少年は否定できなかった。
「これだけじゃだめだな。もう少し前の記憶を見てみるか」
和光は少年の記憶の巻き戻しを図る。それは夏の出来事だった。
(ん、あの教会は・・・?)
少年には見覚えがある近所の教会だった。そして嘗てのクラスメイト達と共に協力してその中に入った。そして出会ったのは・・・。
「あ、あの子は・・・!!」
少年は思い出した。あの夏休みの日に一目惚れした少女の事を。それは少年にとって完全に忘却されていた記憶だった。
(あのガキは・・・!!)
和光も映像に映し出された少女の顔を覚えていた。
こちら藤木救出班。かよ子達はまた藤木を取り返す為に進む。
(藤木君、女の子達に溺れてるのも今のうちだよ・・・!!)
かよ子はそう思って進む。その時、ズシン、ズシンという音が聞こえて来た。
「あ、あれは何・・・!?」
何かまた自分の杖を狙う者が訪れたのかとかよ子は感づいた。
「ああ、どうやらそのようだな」
大野もかよ子の意見に同意していた。そしてその音は近づいて来た。
「ええ!?」
「か、怪獣ブー!?」
訪れたのは恐竜のような生物だった。
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