SAO編−白百合の刃−
SAO26-Yui Suzuna
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いいわ。人が一歩かニ歩下がられても良いなら止めはしないけど」
ユイちゃんとスズナがいるから、ストレートに毒を吐かないけど、遠まわしいながらも確実に毒をぶつけてくるドウセツの毒舌はある意味才能の一つだと身を知った。べ、別にいいもん。余所では人が引かれるような表情なんてしないし、今後ともなるべくそんな顔する予定ないもんね。
よし。そんな可愛い可愛いユイちゃんに、うちの可愛い可愛いスズナを紹介しよう。
「それで、こちらがスズナ」
「すずな?」
ユイちゃんにスズナを紹介すると、ジーっと、ユイちゃんはスズナを見つめていた。
「…………」
「…………」
「…………?」
「…………?」
二人は見つめ合いながらお互いに声を出すことなく、合わせ鏡のように首を傾げていた。その仕草に、思わずキュンとしてしまう。
ヤバい、なんて可愛い子達なんだ。今すぐにでも抱きしめたい。お持ち帰りしたい。
「ねぇ、スズナ。ユイのこと知っている?」
衝動が抑えられなくなってしまい、手遅れになる前にドウセツがスズナを守るように声をかけた。うん、助かった。
「わかんない……」
スズナはドウセツを見上げては首を振る。アスナも同様にユイちゃんにスズナについて訊ねたが、スズナと同様だった。
「う〜ん……ユイちゃんとスズナちゃんは接点ないのかな……」
「考えても仕方ないさ。アスナ、とりあえず腹ごしらえだ」
「とりあえず食えって言う、兄の発想はどうかと思うが……そうしよっか」
「そこで認めるあたり、貴女とキリトは兄妹なのね」
むぅ……本当にドウセツの言う通りだからなにも言い返せない。
そういうわけでアスナは慣れた手早さで料理を振る舞い、ユイちゃんとスズナのために甘いフルーツパイ、女性用のタマゴとハムのサンドイッチ、そして兄にはマスタードたっぷりのサンドイッチを作ってくた。
「なんで兄だけ特性サンドイッチなのよ……」
「辛いのが好きだからな。キリカも食うか?」
「食う」
マスタード入りのサンドイッチを口に入れる。
……うん。思っていたよりも辛くなかった。
その一方、スズナは淡々とフルーツパイを食べ続けるのに比べて、ユイちゃんはフルーツパイを他所に兄が食べているサンドイッチに興味津々のようだ。
「ユイ、これはすっごく辛いぞ?」
「う〜……パパとおんなじのがいい」
ユイちゃんはどうしても兄が食べているマスタード入りのサンドイッチを食べたいそうだ。それに対して兄は、ユイちゃんにサンドイッチを一つ差し出した。
「あむっ」
受け取ったユイちゃんはためらわずに小さな口を精一杯あけてがぶりついた。
「お父様、お母様」
その様子をスズナは見ていて、ユイちゃんと
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