始まる誤解
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よね!?
「宣戦布告?」
ああ、箒さん! 逃げるタイミングをばっちり潰してくれましたね! なんて優しい人なんでしょう!
「ええ。私だけ抜け駆けして一夏さんの恋人になってしまって、後から文句をつけられるのも癪ですしね」
……もう箒さんが爆発寸前の顔をして怒りに我を忘れそうなくらい肩を震わせています。
爆発物処理班の電話番号は何番ですか!? 私、感情が爆発する人の処理の仕方なんて知りませんよ!
「私は一夏の幼馴染だ! ポッと出のお前たちに一夏を渡すものか!!」
「分かりませんわよ? 選ぶのは一夏さんですからね!」
お前たち!? たちって言いましたか箒さん!? ですから私にそのような感情はああああああ!
私が悶絶している内に二人の会話はドンドンエスカレートしていく。私の穏やかな学園生活はどこへ行ってしまったのだろう?
カムバック平穏!
コンコン
そんな時、天の救いか誰かが私の部屋の扉をノックする音が聞こえました。もしかしたら近隣から騒音の苦情かもしれないけどそれでも今の状況よりはマシでしょうし……
「お、お二人とも! 来客の様なので少しお静かに!」
「む、なら仕方ないな」
「あら。それは失礼を」
二人とも流石に言い争いを止めて静かになったところで扉を開ける。
「ようカルラ」
しまったー! 近隣って一夏さんも含んでいましたっけね!
外を確認しないで開けた私のミスでした!
まさかこの状況の元凶を招きいれてしまうとは……
「一夏!?」「一夏さん!?」
一夏さんの声に反応した二人がほぼ同時に扉まで駆けてきます。
「こ、こんな時間に女子の部屋に何のようだ! 一夏!」
「そ、そうですわ! ま、ままままままままま! まさか既にカルラさんとそのような関係で!」
ああ、誤解が深まっていくのはもう決定事項なのですね。神は我を見捨てたもうたのですか?
……神様申し訳ありません。あなたのことを少しでも疑ってしまうとは神の子失格ですね。ちなみに私は熱心ではありませんがキリスト教徒です。
「ん? 何を言ってるのかはよく分かんないが、俺はカルラの部屋から声が聞こえて、丁度頼みたいことがあったから尋ねただけなんだけど……」
「「へ?」」
「箒には今までどおり剣の使い方を教えて欲しいんだ。白式には雪片弐型しかないからな」
「あ……ああ! 任せろ!」
「そうか、ありがとう」
「私への頼みというのは?」
「うん、カルラには今後もISの使い方を教えて欲しいんだ。戦いの立ち回りとか仮想の試合相手とか」
「ま、まあそれは構わないんですけど……」
「あ、あの……一夏……さん?」
置き去り
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