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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
始まる誤解
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いたプリントや荷物を片付けます。お湯を沸かして紅茶のティーバッグを用意してから、セシリアさんはイギリス生まれなのだからこんな味では失礼でしょうか? などと考えてしまいました。
 でも私の部屋にはこれ以外紅茶なんてないし……

コンコン

 悩んでいるうちにセシリアさんが来たらしい。ノックされた扉を開けるとそこにはセシリアさんと……箒さんがいました。
 なぜか箒さんはむすっとしていますが……はて?

「あれ? 箒さん?」

「私が呼びましたの。よろしいかしら?」

「は、はい。どうぞ」

 部屋に二人を入れて箒さんの分のコップを用意して紅茶を渡します。

「どうぞ」

「あ、ああ。ありがとう」

「わざわざ申し訳ありません」

 二人が向かい合ってベッドに座っているので私は三角形になるように椅子を出して座ります。
 ちなみにこの部屋、本来二人部屋なのに私一人のせいでひとつのベッドは完全に荷物置きと化しています。

「それでお話というのは?」

「ええ、そのことですけど……」

 少し間を置いたので私は紅茶を啜る。
 む、少し砂糖入れすぎたかな?

「お二人は一夏さんのことを好いてますわよね?」

「ぶっ!」

 思わず口に含んでいた紅茶を吹き出してしまいましたよ!
 さらに二、三度咽てようやく落ち着いたところで箒さんが口を開きます。

「それがどうした。お前には関係ない」

「わ、私は一夏さんが好きなわけでは……」

「私も一夏さんには好意を持っていますわ! いえ、好意なんて言い方ではありません! これはLove、愛ですわ!」

 どうしてこうなってしまったんです! どうしたこうなってしまったんです!? そして私の発言完全にスルーされました!?

「映像越しでも分かるあの凛々しいお姿、降り注ぐ弾丸をもろともしない勇敢さ、あれこそ私の求めている理想の殿方ですわ!」

 あー、私のせいですか……私のせいなんですね。
 箒さんすいません。私のせいですごめんなさい。

「な……! この間まで男を侮辱していたやつの言葉とは思えないなこの猫被り!」

「あらあら、好きな人の前で鬼の形相をしているよりはマシだと思いません?」

「ええと……あのー………」

 全く持って私のことは蚊帳の外になってしまっている。ていうよりなんで私は巻き込まれているんですか!?

「コホン……本題から反れましたわね。今日はお二人に宣戦布告をしにきましたのよ!」

 ドォーン! という感じでセシリアさんが立ち上がり右手を腰に、左手を私たちに突きつけて言い放ちました。
 さて、ここでの宣戦布告なんて悪い予感しかしないんですけど……!
 逃げてもいいですか? 逃げてもいいです
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