第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第三章 成長
第22話 兄妹
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とか、俺達の事を知らない人がいると、無意識にシリカの『兄』を演じている事に最近気が付いたよ」
「あ〜分かります、それ。あたしも最近そんな感じですよ」
俺の言葉に納得するシリカ。
そういえば最近シリカも、部屋以外ではほとんど俺の事を『お兄ちゃん』と呼んでいるような…
「そういえば最近シリカ、外だと俺にタメ口だよな」
「い、いや、あれは…その…い、妹なのに敬語ではヘンかな〜、と思いまして……イヤでした?」
シリカが俺に『ダメでした?』と、顔に書いてあるような心配そうな顔で聞いてくる。
「いや、別に良いよ。それに今から止めろって言っても、直せる?」
「……ちょっと、無理かもです…」
「なんなら普段からタメ口でも良いよ」
「いや、それもちょっと……こういう普段の時と、妹でいる時の…切り替え? とでも言えばいいんですかね。そのせいでシュウさんには敬語が抜ける気がしなくて…」
「そ、そっか。なら、しょうがないな」
…俺より症状が重いぞ、それ。
「でも、敬語で喋ってたって、俺の中ではもうシリカは『俺の妹』だよ」
「…そう…ですよね」
フォローのつもりで言ったのに、何故かシリカはガッカリしたような顔になってしまった。
「……でもさ…」
俺はシリカの顔が変わってしまった後に、言葉を続ける。
誤解されないように、これだけは大事な事だからしっかりとシリカに伝えておかないと。
「シリカは『妹』だけど、俺の中では『兄妹』ではないぞ」
「…どういう意味ですか」
シリカは意味がよく分からないらしい。そりゃそうだ。
「いや、あまり深く考えないで、そのまま意味だよ。シリカは『俺の妹』と感じているけど、『兄妹』には感じられないんだよ。まぁ『妹のような存在』……は、ちょっと違うな。…その、なんて言うか……ごめん、上手く言葉に出来ない…」
「…………」
俺の言葉にシリカは何か考え始めた。…いったいどうしたんだ?
「いヤ〜、遅くなってゴメンネ〜」
「お! 来たか」
どうやらアルゴが来たようだ。
俺とシリカは話を止めて、アルゴに昨日の件について話し始めた。
このアルゴから聞かされたクエストは、俺が今まで受けた中でキツイものだった。
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