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俺、ツインテールになります。外伝〜追憶のテイルチェイサー〜
Episode2「おもいで」
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はあるが、自分で入力した命令を気まぐれで放棄させるなんて、開発者としてどうなんだろうか。
これでは、私は作られた意味を見失ってしまいそうだ。
「って、もうこんな時間!!」
気づけば、そろそろ小学校の登校時間だった。
「シルファ、ごちそうさまでした!今日の朝食も美味しかったですよ!」
「ありがと。ほら、お皿はかたづけておくから」
「どうもすみませんね。では、ちょっといってきます!!」
「……いってらっしゃい」
玄関までトゥアールを見送る。
いつもの五倍速で白衣を羽織り、その銀のツインテールを陽光に煌めかせながら、子供たちのため全力で駆け抜けるトゥアール。
多分、近所の小学校全部を回るはずなので、あと1時間は戻ってこないだろう。
「今からかってにがいしゅつすれば……でも、わたしはカギを持ってない。つまり……家をまもらなくちゃいけない、か。はぁ〜……」
喋る度に一部幼く変換される、という疲れる機能に溜息をつきつつ、家の中に戻る。
食器洗いはトゥアールが帰ってくる頃には終わっているだろう。
◇
数分後
「…おや?子供たちが集まっている?」
通学路を歩くトゥアールは、ランドセルを背負った子供達が集まっている場所に出くわした。
どうやら何かを取り巻いているらしい。
「あれは……着ぐるみ……ですかね?」
遠巻きによく観察してみると、パンダの着ぐるみと、レッサーパンダの着ぐるみが、子供達と触れ合っていた。
何かの広告だろうか?全体的にもふもふとした、可愛らしい着ぐるみに集まる子供達が微笑ましい。
「ぐへへ……幼女がもふもふと触れ合っている……って合法的に幼女達に触られたり、撫でられたり、何ですか羨ましい!!私も混ぜてくださ〜い!!」
着ぐるみ達の所まで一直線に走り出すトゥアール。
着ぐるみの姿がハッキリと見える位置まで、ツインテールをぱたぱたと風圧に靡かせながらまるで駅伝選手のように走って来て……地面と擦れた靴裏から音がするくらいの急ブレーキを踏んだ。
「ん?……「「って、あーー!!お前は!!」」
パンダとレッサーパンダの着ぐるみも、気付いてこちらを向く。
「あなた達は!!」
トゥアールも指をさしながら同時に気づいた。
「「この世界のテイル戦士!!」」
「エレメリアンじゃねーですか!!」
そう、この二体の着ぐるみ、実は着ぐるみではなく、属性力を押さえ込んだエレメリアンだったのである!
「こんな所で何してるんですか!?」
トゥアールの質問に、彼らはさも当然のように答える。
「「子供達と触れ合っていただけだ(アル)!!」」
「はい!?いや、それは見れば分かりますよ!!」
今度はパンダとレッサーパンダがそれ
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