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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
『白式』
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「諸刃の剣ってやつか」

「IS同士の戦いはシールドエネルギーが0になったほうが負けになります。白式の攻撃は自分のシールドエネルギーを犠牲に相手にダメージを与える、織斑君の言うとおり諸刃の剣、というわけですね」

「つまり、お前の機体は攻撃特化の近接型というわけだ。よく訓練して使えるようにする必要がある。しっかり修練しておけよ」

「はあ……」

 一夏さんがため息混じりに肩を落とした。まあ勝ったと思った瞬間負けてしまったのですから分からなくはないですけどね。

「ISは今待機状態ですけど、呼び出せばすぐに展開できます。ただ、ちゃんと規則があるのでちゃんと読んでおいてくださいね」

 山田先生がそう言ってIS教則の本を一夏さんに手渡した。それを見て一夏さんはますます肩を落としてしまいました。

「それでも、あの動きはすごかったです。あれで実戦が初めてなんて、誰も信じられませんよ?」

「いや、カルラと箒との特訓のお陰だ。やっぱり二人の助けがあったからだよ」

「そ、そうですか」

「そうかそうか、私との稽古が役に立ったか。うん」

 ですからその笑顔は正直反則的なのですけど……
 箒さんも表には出しませんが内心嬉しそうです。

「行くぞ一夏! 今からまた特訓だ!」

「あ、ああ! ほらカルラも!」

「ええ!? 私もなんですか!?」

「ああ、お礼もしてないからな」

「分かりました! 分かりましたから手を引っ張るのはやめてください!」

 箒さんに引っ張られる一夏さん、一夏さんに引っ張られる私といった奇妙な隊列が出来上がります。
 騒がしいのは苦手なんですけど。でも……こういうのも良いかもしれませんね。


 あ……そういえば私勝っちゃったんですけど……後でもう一回織斑先生に聞きに行きましょうか。無理だと思いますけどね。


――――――――――――――――――――――――――――――


 月曜日、朝のSHRの席で山田先生がクラス代表の発表を行っていました。

「と、いうわけで! クラス代表は織斑一夏くんに決まりました」

「……は?」

 一夏さんがまったく意味が分からないという風に首を傾げています。

「はい、先生。質問です」

「はい、織斑君」

「何で負けた俺がクラス代表になっているのでしょう?」

「それはカストが辞退したからだ」

 織斑先生が山田先生に代わって答えました。その瞬間一夏さんがものすごいスピードでこちらを振り向きました。
 その顔にはなんで? と書いてあります。
 とりあえず笑顔で手を振っておきましょう。

「なん……だと……!?」

「ホームルーム中は前を向かんか馬鹿者が」

 その瞬間、
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