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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
『白式』
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イ』は弾を撃ちつくした瞬間に量子化。左手の『イェーガン』を再び右手で構えて迎撃の準備を整えます。

「はあ!」

 気合の声と共に右手で突き出した槍の先端が空を切る。いつの間にか懐に入り込んでいた一夏さんが剣を振り被っています。

「この距離なら槍は不利だな!」

「槍だけなら……ですけど!」

「げ! やば!」

 左手には槍を突き出した瞬間引き抜いた左手の『エスペランス』。あれを避けて懐に入られるくらいは想定済み!
 この距離なら散弾に外れはない!

バァン!

 眩しい発砲炎と共に『エスペランス』が火を噴いた……けど一夏さんが……いない!?

「まさか……あの距離で避け……!?」

「うおおおおおおおおおおおお!」

 声に反応して上を見上げると既に一夏さんが剣を上段に振りかぶっています。ここまで来ていると槍を引き戻しても喰らうことは間違いない。
 こうなったら一度受けることを覚悟して返す刀で一夏さんに攻撃するしかありません。
 実際私のシールドエネルギーはほとんど減っていないのだしそれが一番効率がいい!
 そう考えて少しでも避けようと体に力を入れた瞬間……


ビーーーーーーーーーーーーーーーー


『試合終了。勝者、カルラ・カスト』

「え!?」「はい?」

 私と一夏さんは二人揃って疑問の声を上げてしまいました。


――――――――――――――――――――――――――――――


「俺……なんで負けたんだ?」

「ですね。あの剣のせいだとは思いますけど」

 未だに私も一夏さんも意味が分からず、よほど混乱していたのか私は同じ方のピットへ戻ってきてしまいました。
 気づいた時にはISも解除してしまったし今更反対側に戻るわけにもいきません
 ISを解除し終わったと同時に織斑先生がピットに入ってきました。その後ろから山田先生と箒さんも続いて姿を現します。

「バリア無効化攻撃を使ったからな。自分の武器の特性を考えずに戦うからそうなるんだ馬鹿者が」

「「バリア無効?」」

 あわわ、一夏さんと声が被ってしまいました……こういうのって結構恥ずかしいですよね。
 それでも織斑先生が説明してくれているのでそれに聞き入ります。

「ああ。相手のバリアを切り裂いて、本体に直接ダメージを与える。雪片弐型の特殊能力だ」

 雪片弐型?……ああ、あの剣の名前ですね。そう納得する私を置いて織斑先生の説明は更に続きます。

「これは、自分のシールドエネルギーを攻撃に転化する機能だ。一撃で相手のシールドエネルギーを大きく削れる分リスクも大きい」

「なるほど、それで私を攻撃する前にシールドエネルギーが0になったんですね」

「その通りだ」


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