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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
『白式』
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の武装ですけど今は無駄に弾丸を使うより狙撃スコープのついているこっちのほうが命中率は高いでしょう。
 スコープで狙いをつけながらトリガーを引く。一夏さんが一瞬だけ回避が遅れたせいで左肩の装甲に直撃し剥ぎ取りました。その衝撃で体勢を崩したところを更にトリガーを引いて弾を撃ち込みます。
 でもあれでは装甲を弾き飛ばしただけでシールドエネルギーは大して削れていないはずです。

 しかしここまで何も撃ってこないということは近接用武装しかないんでしょうか? それとも気を伺っている? どちらにしろ今は攻撃のチャンスですね。スコープを覗きながらトリガーを引き続ける。

 それでもたまに反応しきれないで当たったり掠ったりしていますし、これならこのまま削りきることも……

『素手でやるよりはいいか!』

 一夏さんが吹っ切れたように初めて武器をオープンしました。
 あれは……実体剣?

―データ検索、武装該当データ無し―

 予想していましたけど怖いですね。どんな装備か全く分からないというのは。
 あれがあの機体の初めて見る装備。あれだけなら相当な容量を残しているはず……それとも他は使えないのでしょうか?
 何にせよ接近を許すわけには行かないですね。

『うおりゃああああああああ!』

「やっぱり……速い!」

 一夏さんが『グリニデ』の射撃を掻い潜ってあっという間に接近してきます。振り下ろされた剣を回避してトリガーを引きますが、ダメージをものともせずに接近してくるのは最早勇気というより無謀に近い。

 しかし……この突進力は予想以上に!?

「くっ!」

 『オーガスタス』のオープンが間に合わない!
 咄嗟の判断で『グリニデ』を盾代わりに使ってしまい、剣の勢いに私の手から『グリニデ』が弾き飛ばされる。

「もらった!」

「させません!」

 ここがチャンスとばかりに一夏さんが再度剣を振りかざしてきましたが、ここまで時間が稼げれば大丈夫。
 間に合っていなかった『オーガスタス』が左手に展開され、一夏さんの腕の来る方向に合わせて振りかざす。

ガァン!

 金属同士がぶつかる音がして一夏さんに一気に押されます。が、こちらもブースターを吹かしてなんとか持ちこたえた。

「くそ! 防がれた!」

「私も、そう簡単にはやられませんよ!」

 私が銃を持っていないため一夏さんが一度距離を取る。『グリニデ』は弾き飛ばされてしまったため他の銃を使うしかありません。
 でもこの距離では銃を使うわけにはいきません。使う前に懐に入られてしまいます。『ユルルングル』も同じ理由で除外。『マリージュラ』での剣の戦いでは一夏さんが有利でしょう。
 となると……

「では、私も接近戦でお相手しましょう!
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