第十八章 明木史奈救出作戦
[17/17]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
いる、金色の雪の中を、アサキは地上へと落下、着地した。
見守っていた仲間たちの前に立つと、剣を腰の鞘に収めた。
これだけのことをしてのけたというのに、少しも息が乱れていない赤毛の少女に、
「すげえなあ、ったく……」
カズミは、驚愕の態度を隠せなかった。
「噂に聞いた時、一人でどう倒したんだろうって疑問だったけど、いやはやなんとも、まさかここまでとはね」
常識を根本から覆すアサキの強さに、万延子も笑うしかないといった様子である。
「いや、あん時のアサキよりも格段に物凄えよ。……でもまあ、学校制服のままで超魔道着のウメに勝ったくらいだからな。変身すりゃあ朝飯前ってことか」
腕を組んでカズミ、うんうん頷き自分を納得させている。
「本当は、こんな力いらないけどね。倒したり壊したりの力なんか、嫌だよ。……でもいまだけは、必要だよね。フミちゃんを助け出すためにも。そして至垂所長のやろうとしていることを、食い止めるためにも。それじゃあみんな……行こう」
アサキの声に、四人は頷いた。
飛翔魔法を唱えて、全員、遥か上空へ。
風吹く異空の上空で、アサキと治奈、カズミの三人は、あらためて頷き合った。
これが決戦になること、平和への一歩が確実に築かれることを、心から願いながら、アサキはぎゅっと拳を握った。
顔を上げて、前方を見据える。
こうして五人の魔法使いは、東京へと向けて、飛んだのである。
人質に取られた明木史奈を救出するため。
そして、リヒト所長である至垂徳柳と、対決するために。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ