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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
脱出劇
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がなんとかできるよ」
「そんなに強い奴なのか」
「いや、強くはねぇ」

会話が噛み合っているのか噛み合っていないのかわからず頭を抱える男。カミューニはそんな彼にある質問を叩き込んだ。

「お前って恋したことある?」
「何を藪から棒に・・・」
「いいから」
「いや・・・そういった感情を持ったことはないな」

予想通りの回答だったことでカミューニはニヤリと笑う。なぜ今のタイミングでこんな質問が来たのかわからなかった彼はそれについて問いかけた。

「それが今の話と何の関係がある」
「今回ばかりは大ありなんだ。いいか・・・」

すると突然何かを言いかけて咳き込むカミューニ。それは笑いをこらえようとした結果に起きたものに見えた男は不思議そうな顔をしながらも、茶化すことなく彼が落ち着くのを待っている。
数回の深呼吸の後ようやく落ち着いたカミューニ。そんな彼は真剣な表情で答えた。

「初恋ってのは誰でも忘れられないんだからな」
















シリルside

「レオン!!」

致命傷になりかねない攻撃を受けた青年の元へと駆け出すシェリア。それを見てなのか、天使は彼の体から手を引き抜く。

「ぐっ・・・くそっ・・・」

腹部から手刀が抜けたと同時にその場にうずくまるレオン。患部からは止めどなく血液が流れ出ている。

「うまく急所を外したようだね。なかなかの力を見せてくれる」

そういって彼はこちらへと向かってくる。トドメを刺しに来たはずだったのにそれが叶わなかったことなど気にしていないようで、いまだに立ち上がれずにいる俺の前へと仁王立ちした。

「やらせません!!」
「待って、ウェンディ」

動けない俺を守ろうと立ち塞がったウェンディだったけど、それを制する。まだ少しふらつくけど、立ち上がることはできるみたいだ。

「まだやるつもりかい?これ以上手を煩わせないでほしいんだが・・・」
「いや・・・」

戦おうと思えばそれをすることはできる。しかし、俺の視線に入る血まみれの青年とそれを治療する少女。それを見たことにより、俺の考えはあるものへと息つく。

「確認だけど、俺が付いていけばみんなには手を出さないんだよね?」
「シリル!?」

俺が言いたいことがわかったのであろうウェンディが声を張り上げるが、それを手で制して話を続ける。天使は自分の目的を果たせそうになったからか、表情が和らいでいた。

「もちろん。それに、他の世界の天使たちもここには来ないように交渉する」
「・・・ごめん、ウェンディ」

あえて彼女の顔は見ない。というより見れない。見てしまったら今の決心が揺らいでしまいそうで俺は彼女に背を向けたままでいる。

「待
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