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リュカ伝の外伝
やっぱり僕は歌が好き 第三楽章「心底性格の悪い奴ら」
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ヤニヤ)」
流石に理不尽だわね(笑)

「そ、そんな……閣下……こ、こんな理不尽が……」
「因みに一般人のオッサン。料金は幾らだね?」
「2000兆(ゴールド)
理不尽はまだ続いてた。

「そ、そんな額払えるわけない!」
「何だぁ……もう一発いくか?」
血反吐を吐きながら無理を訴える。敵に回すべきではなかったわね。

「もう許してやってください! この子は真面目なだけなんですぅ!! それが悪い方向に空回りしちゃいましたが、悪い子じゃないんです!」
兵士の背中を支えてた総参謀長が必死で許しを請うている。

「何だお前。其奴の保護者か?」
「同期なんです! 無意味に出世した僕に、以前と同じ感じで接してくれる友人なんです!」
……友人は大切よね。

「……おい中尉。その下っ端総参謀長閣下に感謝しろよ。守るべき国民に刃を向けた罪は無かった事にしてやる。だが次は無い!」
下っ端と評されてるが、閣下と呼ばれている……偉いのか偉くないのか本当に判らないわ。

「じゃぁ今回の件は何の問題も無いって事で良いのかな、ウルポン宰相?」
「代金を強制してなきゃ商売じゃない……それでイイですよオッサン」
「オッサンじゃない、プーサンだ」
「ウルポンじゃない、ウルフ・アレフガルド宰相閣下だ」

最後まで性格の悪さを見せつけられたが、やっと終わる……と思いきや、地べたに這いつくばり苦しんでる兵士を無理矢理立たせ嘯き始めた。
「取り敢えずはこれで終わりだ……」

「と、取り敢えず?」
「そうだよ。今回の件で俺も軍務大臣も、勿論総参謀長もお前を罰する事はしない。あのオッサンに十分罰せられたからな」

「オッサンじゃねーって言ってんだろ」
陛下は私にだけ聞こえるくらいの声で呟いた。
本当にムカつくガキね。

「だがな本当の終わりじゃぁない。この件が陛下の耳に入ったら……解るだろ(クスクス)」
「そ、それは……」
流石の性悪さに、軍務大臣も総参謀長も目を見開いて宰相を見ている。

「陛下は音楽に関してかなり力を入れている。それを邪魔するが如き所業に加え、一般人を攻撃しようと……お前は違うと言うが、他者から見れば攻撃しようとした事実は許されるとは思えない。銃殺刑になった連中の事……忘れたわけじゃぁないだろぅ?」
よくもまぁ……

「俺達もお前の家族にまで罪が累積する事は止めるが、やっぱり自分の身が一番大事だ。お前の死刑までには口を出せない。そこは覚悟しておけ」
兵士は陛下に殴られたお腹が痛いのか、そこの性悪の所為なのか、べそをかきながら我々の前から去って行った。

するとやはり私にしか聞こえない声で陛下が……
「アイツ本当に性格悪いなぁ」
と呟かれた。

「はい、激しく同意しますわ。だから嫌
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