第二章
[8]前話
「生徒を無闇に刺激するので」
「それはよくないですね」
校長もそれはと頷いた、教育者としてそれはよくないことは彼もよくわかっている。だからこそ頷いたのだ。
「どうしても」
「そうですね」
「この高校は穏やかな校風ですが」
「柄の悪い生徒はいませんね」
「はい、ですが十代ですから」
男子生徒のそのことを話した。
「そうした感情はです」
「凄いですね」
「人生で一番ある時期なので」
それだけにというのだ。
「ですから」
「出来るだけですね」
「刺激しないことです」
「ですから」
「木更津先生はこれからもですか」
「膝丈でいきます、実は教育実習の時は短かったのですが」
その時はタイトスカートはミニだったというのだ。このことを校長に対して真面目な顔で話した。
「生徒の子達にやたら言い寄られてしかも」
「しかもですか」
「どの子も感情が顔に出ていて」
「そうでしたか」
「そういうことがあったので」
その為にというのだ。
「私はです」
「膝丈ですか」
「そこから短いと言い寄られますが」
「その丈ならですね」
「そこまで刺激しないので」
だからだというのだ。
「これからもこの丈です」
「そういうことですね」
「はい、刺激しても言い寄られないまさにぎりぎりですから」
「その丈がですね」
「それでこのままいきます」
こう言ってだった。
玲は結婚して学校の先生を辞めるまでタイトスカートの丈は何があろうとも変えなかった。子供が出来て成長して塾の先生になったがこの時も膝までだった。そうしてそうしたことに一番興味がある十代の男子が言い寄らずにいられなくなるまでに刺激はしないで仕事をしていった。
タイトスカートの丈 完
2022・1・23
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