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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
かくしてウィステリアは、デビューする
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キレた。もうキレた。
こいつは1発ぶん殴ってやる。
サーヴァントだろうが関係あるか。その生意気な面を叩き潰してやる。
そう思って掴みかかろうとしたけど、後ろから香子に抑えられた。
「止めないで紫式部!!」
「おやめ下さい葵様!!相手の挑発に乗ってはダメです!!」
「ごめんねぇ。アタシってあなたの言う通りまだまだ子供だから、分からないことが沢山あるの。で、何?ペチャパイって何が入ってるの?シリコン?」
「そ れ は 後 か ら 入 れ る ん だ よ ォ !!!!」
ライブ開始前からバチバチに火花を散らすあたしとエリザベート。
それを傍から静観しているのは、ソフィーとへカP
「その…どう思う?」
「同じよん。どっちもぺったんこじゃない。」
「「違う!!!!」」
と、これから対決をするので対抗意識を燃やしてもらうことは大いに結構ではあるが、このままでは収拾がつかないと判断したのだろう。
「それじゃ、いいかんじに滾ってるみたいだし早速始めちゃいましょっか。」
へカPがライブ開始の宣言をする。
「先攻は葵、紫式部の2人組ことウィステリアでいいわね?」
「ええ、かまわないわ。トップバッターくらい新人に譲ってアゲル。何せトリの方が盛り上がっちゃうからね!!!」
高笑いするエリザベート。
まぁいい、そうやって余裕こいていられるのも今のうちだ。
今後に備えて洗濯物を溜め込んでおくことをオススメしよう。
その貧相な胸で洗うためにね…!!
「行くよ、紫式部。」
「はい。ここまで来たら後はもう、全てを出し切るのみですね。」
手を繋ぎ、裏方からステージへと歩いていく。
あたし達が出てくるなり、ワーワーと歓声が上がる。
ビリビリと伝わる声量。これでもかと感じる熱狂。
そう、観客の反応からして分かるだろうが、ここに来てくれた人達はエリザベートのファンではない。
「ウィステリア。藤の花はあなたの為に咲く。応援してくれるファンの為に!!」
あたし達のファンだ。
マイクを持ってそう叫ぶと彼らのテンションも爆上がりだ。
「ウソ…あの観客達は全員…。」
「そうよん。まぁ全員は大袈裟だけども、ここにいるほとんどは間違いなくウィステリアのファン。」
裏方にて、
エリザベートは集まっている観客はてっきり自分たちのために集まってくれた熱心なファンだと思っていた。
しかしそれは違う。
ここにいるのは、あたしと香子の為に集まってきてくれた人だ。
「それに何よあれ!あのこなれた雰囲気!人気もともかくこんな短期間であんな風になるなんて有り得ないわ!!」
エリザベートが観客席から目を外し、へカーティアとソフィーの方へ振り向く。
「ズルよズル!!反則!!あなた達どんな
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