タナシン
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出した。
「こ……これは?」
私が聞くと、芸能人は「これはあれですよ。俺が昔発見した。体力が回復する豆です」と言った。
「これを、同級生に?」
「ええ、食べさせて下さい」
私が豆を食べさせると、同級生はスッと立ち上がった。
「おお」
しかし、この豆は体力が回復するわけではなかったらしい。
同級生の目がだらりと地面に垂れ落ち、皮膚も腐食を始めた。そして同級生は両の手を前に突き出した。
「お、おい。これってまさか」
同級生は周りの野次馬達に次々に噛み付いて行った。
私は必死で逃げた。そして、逃避行の末辿りついたのは無人島だった。
「……私です。皆ゾンビになってしまったとです。……私です。今この世界で生き残っているのはたぶん私だけだとです。……私です。もう食料が底を付いたとです。……私です。もう体が動かないとです。……私です。……私です。……私です」
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