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絶撃の浜風
外伝 赤城編 03 一航戦暗黒神話T
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の夜戦コマンドの上にそっと指を降ろした・・・・・・








チェックメイトだった








《・・・・やった・・・やったぞっ!!!》







先程まで情けなく命乞いをしていた表情が、みるみるうちに醜くゆがんだ笑みを浮かべる





そして・・・・








「赤城、一つ取引をしようじゃないか。俺を殺すのをやめ、大破進軍の事を大本営に伏せておくなら、お前の要求通り、他の艦娘にも適切に任務を振り分けてやろう。大破進軍も二度とやらない。これで手打ちといこうじゃないか」







(2020年12月14日 執筆)






「は? 何を言ってるんですかあなたは?」




某提督の突然の豹変に、赤城は怪訝そうな表情を浮かべる




「わからないか? ここにきて俺が強気に出ている理由が」




「・・・随分と口の利き方が変わりましたね・・・それが”素”ですか?」







《・・・錯乱しているようには見えないですね。だとすれば・・・・・・・・え・・!?》






赤城は気付く






 端末のタッチパネルの上に置かれた提督の指先には・・・・第一艦隊の《夜戦》コマンドがあった。そして、編成された艦娘の中に、大破したものが二人もいた




 提督がタッチパネルから指を離した瞬間、《大破進軍》が実行され、おそらくは大破した二人は轟沈する可能性が高い


 かといって、ここで提督を射殺し倒れてしまえば、どのみちパネルから指が離れて必然的にコマンド実行されてしまう・・・・・






形勢は、某に大きく傾いていた






《・・・この状況で、とっさにこんな事を思いつき実行するとは・・・・》





「・・気付いたか!! お前らもう詰んでるんだよ!!」



「そんな事をすれば、あなたもさっきの帽子みたいになりますよ」



「だから取引と言ってるんだ。お前は俺を追い詰めすぎたんだよ。どのみち殺されるのなら、こういう手に出るのは当然だろうが?」



「・・・・下衆がっ!!」



「何とでも言え。さあどうする? そろそろ腕が疲れてきた。うっかり指を離してしまうかも知れんぞ?」






 とんでもない悪党がいたものである。人の悪意とは、かようなまでにドス黒く醜いものであったか・・・・・なればかつて、我らが六三八の掌の上で運命を弄ばれた理由も合点がいく・・・・・・






《・・・・所詮、人と艦娘とは・・・相容れない関
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