ZAKU-UFZ
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U.C.0079.10.L7
「こんなところを通るなんてあいつら運がいいな。」
「ああ、待ち続けた甲斐があったってもんだ。」
もぬけの殻となっているサラミスの陰に通商破壊任務に就いている3機のザク改。彼らはこの宙域に三日前から潜んでいた。まずいレーションを食べながら。
「で、どうしますか、隊長?」
「決まっているじゃないか。」
角飾りがあるザク改がMMP80を掲げる。
「宇宙の藻屑だ。」
「待ってました。」
「やっほー!」
「MOVE!」
それを合図に三機はサラミスから飛び出し目標であるコロンブス級に向かう。
「サラミスがいる、注意しろ。」
「俺が抑えます。」
「了解した、気を付けてな。三番機、ついて来い。」
「「はいっ。」」
流石に連邦も馬鹿ではないようで各種火器が火を噴く。だが、サラミス一隻ではコロンブス2隻は守れない。
「へっ、そんなものあたるかよ。沈みなっ。」
ファランクスの合間を縫って二番機は進み、ザクバズーカを2回撃つ。1発目が船腹に、2発目が艦橋に命中。さらに止めのもう1発がエンジンに命中しサラミスは爆発、デブリの仲間入りを果たした。
「あっけね。」
「よくやった、戻るぞ。」
「あ、隊長。そっちも首尾よくいったようですね。」
「ああ、だが、1匹逃げられた。」
再び三機が集合する。
「隊長、5時の方向、爆発です。」
「確か獲物が逃げたのもその方角でしたね。」
「IFF確認、ムサイ来ます。」
「交代か。」
「マジっすか、隊長?」
「おそらくな。さっきの爆発はムサイがやったんだろな。」
『こちら、ムサイ級軽巡洋艦シーカー、ティーガー隊帰還せよ。交代要員を連れてきた、ティーガー隊帰還せよ。』
「帰るか。」
ゆっくり近いてくるムサイからザクが出てくる。
「よう、猫ちゃん、あとは俺たちクラッペ隊が引き継ごう。」
「そりゃあ頼もしいね。くれぐれもヘルクレスに踏まれるなよ。」
「そんなもの先に斬ってやるさ。」
「二番機いい加減にしろ。そういうわけだ、ゆっくり休めよ、行くぞ野郎ども。」
「「はっ。」」
ムサイのドックから誘導灯が見える。
「さ、ベッドとメシが待ってるぞ。」
「はい、隊長。」
明りに導かれて三機が入っていく。
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