第一幕その六
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「チフスで亡くなったと言われているけれど」
「それでもなんだ」
「その実はなんだ」
「梅毒に罹っていて」
「その治療でかえって」
「亡くなったんだ、例え助かっても」
梅毒からというのです。
「そうなる危険もあったし後遺症もね」
「あるよね」
「それも当然のことだよね」
「水銀なんて使ったら」
「それこそね」
「それで思考や行動が極めて鈍ったりもね」
水銀を使った後遺症でというのです。
「あったんだ」
「そう思うと怖いね」
「どうにも」
「梅毒の昔の治療も」
「本当にね」
「ペニシリンは革命だよ」
結核や梅毒の治療薬であるこれはというのです。
「医学においてね」
「そのうちの一つだね」
「それは間違いないわね」
「本当に多くの人が助かってるから」
「そう思うと」
「素晴らしいよ」
実にというのです。
「織田作之助さんは残念だったけれどね」
「それでもだよね」
「本当にあと数年早かったら」
「助かったかも知れないのに」
「残念だね」
「もう結核で死にそうでね」
そうした状態でというのです。
「ヒロポンを打ってそれでだよ」
「書いていたんだ」
「ヒロポンで奮い立たせて」
「そのうえで書いていたんだ」
「死にそうな身体で」
「そうだったんだ、もういつもヒロポンを打っていて」
それでというのです。
「注射ダコが出来て打つのにも苦労したとも言われているよ」
「いや、そこまで打ってるって」
「もう凄いね」
「というかヒロポンって覚醒剤でしょ」
「あんなのいつも打ったら」
「今は非合法だよ」
ヒロポンつまり覚醒剤を打つことはです。
「当然ね」
「物凄く危ないからね」
ダブダブは真顔で言いました。
「身体を物凄く蝕むから」
「一旦使ったら一週間寝ないで動けるって言うけれど」
トートーも言います。
「それって栄養を摂ってじゃないからね」
「無理矢理身体からエネルギーを引き出しているから」
「実はとんでもないのよね」
チープサイドの家族もどうかというお顔です。
「一週間寝ないだけのエネルギー引き出すなんて」
「それだけでとんでもないわ」
「しかも一週間寝ないとかね」
チーチーはこのことを言いました。
「どれだけ身体に負担をかけているか」
「それに幻覚が見えて幻聴とか電波を受けたりとかで」
ホワイティはこのことをお話しました。
「心にも悪影響あってね」
「何か凄く喉渇くっていうけれど」
このことはジップが言いました。
「それだけエネルギーを消費してるんだね」
「言うなら身体を燃やして心を壊すものね」
ガブガブは恐ろしいものを語る顔でした。
「覚醒剤は」
「あんなものに手を出したら絶対に駄目よ」
ポリネシア
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ