砂に落ちる雫
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
10分は避け続けているでしょうか。既にシールドエネルギーも半分になってしまっていて、装甲もかなりボロボロ。
でもそのお陰でまだ予測の範囲を過ぎませんが、大分『ブルー・ティアーズ』の特徴が分かってきました。
まずこのビット自体はオルコットさんが操って指示を出していてオートマチックでの攻撃ではないということ。
そして狙い自体もオルコットさんがつけている。
最後に最大の特徴は本人が動けないということ。理由は分からないけど、恐らく相当の集中力を要するのでしょう。その証拠にビットが攻撃している間はオルコットさん本人からのレーザーライフルの射撃が全くありません。ばれないように時々飛んではきますが頻度は前より圧倒的に劣ります。またその逆もそう。オルコットさんが射撃をしている間はビットの攻撃は来ません。
ならば……
ビットの3つが視界の中に入ってレーザーを乱射してくるがこれは本命ではない。あたればいいという程度、誘導です。ならその誘導に乗るまで!
迎撃する振りをして一発だけ『エスペランス』の散弾を撃ち込みます。当然のようにビットが射程外に逃げ去るので深追いするように体を前のめりにする。
その瞬間左手に6連発回転式グレネードランチャー『ミューレイ』を盾で隠すよう展開する。
『貰いましたわ!』
「こちらが……ですけどね!」
既に装甲の無い背中を狙ってくるのは読めています。
私は『ミューレイ』を地面に向けると同時にISの制御を変更します。
―反動制御を解除、以後手動に移行します―
タイミングを見計らって足のブースターを吹かすと同時に『ミューレイ』のトリガーを引いた。
『ミューレイ』はこの『デザート・ホーク・カスタム』に搭載されている武装の中で最も反動が大きく、一般の人が撃てばそれこそ腕が吹き飛ぶほどの反動をIS自身の制御で無効にしています。
つまり反動を最低限にすれば……
ドォン!
「ぐ……!」
左腕が吹き飛びそうな反動と共に『ミューレイ』から放たれたグレネードが地面に炸裂し、その衝撃と反動で体が反転し浮き上がるのを感じる。『ミューレイ』は私の手が反動に耐え切れず思わず離してしまったけど今は拾う余裕がない!
それと同時に足のブースターが連動して今までと真逆の方向、後方のビットに向かって飛ぶ!
慣性を一気に逆転させたため、一瞬気を失いそうになりましたがISのブラックアウト防止システムがそれを防いでくれます
直ぐ真下をBT兵器のレーザーが通り抜け、さらに後進をかけて足元にビットを捉える。それ目掛けて構えていた『エスペランス』のトリガーを引く!
至近距離の散弾の雨を受けて蜂の巣になったビットが一瞬後に爆散しました。
『な!?』
オルコッ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ