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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
砂に落ちる雫
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普段は手甲の内側に収納されている超弾性鋼の鞭でこの機体の最大の隠し武器、所謂切り札。

『こ、こんなもの!』

「終わりです!」

 慌ててビットで鞭を焼き切ろうとするオルコットさんを鞭を収納することで一気に引き付ける。
 これがこの『ユルルングル』の特徴。弾き、叩きつけ、絡め取り、引き付ける。

 そのままオルコットさんをゼロ距離まで引き付け、左腕を掴みました。こうすればビットの攻撃にあわせてオルコットさんをそちらに向けるだけで攻撃を防げます。しかも右手には先ほどから展開し、すでに振り上げられた『マリージュラ』。展開できる時間は後10秒ほどだけどこれで……!

 その瞬間オルコットさんの顔が……笑った!?

「お生憎様! 『ブルー・ティアーズ』は……」

 この状態で笑う……ということは……オルコットさんも奥の手!

「6基ありましてよ!」

「でしょうね!」

 腰部の突起が外れて、動く!

 その瞬間に私はその二つを両足で踏みつけた。
 踏みつけただけでは弾くだけで破壊は出来ないし時間稼ぎにしかならないでしょうがこの『デザート・ホーク・カスタム』にもまだ隠し武器があるんですよ!

 仕込み短剣『アドレード』。足と膝の先端に取り付けられた小型の実体短剣で、足に付いているものは角度を180度まで、膝に付いているものは90度まで変更できる。
 そして今、足の『アドレード』は稼動限界ぎりぎりの真下に90度。
 『ブルー・ティアーズ』は両足の『アドレード』に貫かれて煙を上げていた。どう考えても機動不可能です。

 正面を見るとオルコットさんの顔がありました。その顔は正に信じられないといった表情です。

「く、『イン』……!」

 オルコットさんが左手を突き出して何かの名前を叫ぼうとする。多分近接用のショートブレードでしょうけどこの距離でそれは致命的です!

「失礼します!」

「きゃああああああああああっ!!!?」

 声と共に『マリージュラ』を唐竹割に振り下ろした。
 エネルギーソードを無防備な頭に振り下ろしたことにより絶対防御が発動。オルコットさんのシールドエネルギーがゼロになりました。


ビーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!


『試合終了。勝者、カルラ・カスト』

 けたたましい試合終了の合図と共に勝利宣言が上がりました。
 アリーナから聞こえるクラスメイトの拍手の音が妙に遠くに聞こえます。
 オルコットさんの左腕を絡め取っていた『ユルルングル』の拘束を解除して、エネルギーソード『マリージュラ』を解除。更にアリーナに投げ捨てた回転式グレネード『ミューレイ』も回収します。
 
 そして次は一夏さんとの試合なので私は必然的にBピットへ行かなけ
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