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レーヴァティン
第二百三十五話 熊を仕留めその二

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「そして皆で食おう」
「そうするでありますな」
「何かの漫画で熊の四肢を切ってだ」 
 そうしてというのだ。
「その腹を割いて生きたまま内臓を食っていたが」
「三国志の漫画でありましたな」
「曹操が主人公のな」
「最初の頃の場面であったです」
「あれは危険だ」
 今話している衛生の観点で言うと、というのだ。
「内臓を生で喰らうのはな」
「非常に」
「宦官がそうしていたが」
「寄生虫に襲われるであります」
「あれはあの宦官の個性を見せる為のものだった」
 その為の場面だというのだ、この作品においては登場人物の個性を際立たせる為にこうした場面がどの人物にもあったりする。
「それは成功しているが」
「それでもでありますな」
「実際にやることはだ」
「お勧め出来ないであります」
「虫を侮ってはいけません」
 良太も言った。
「民達にも言っていますが」
「それを怠るとな」
「命に関ります」
「寿命を削られる」
「病でも寿命を削られるでありますが」
「虫も同じだ」
 こちらでもというのだ。
「身体を脅かしだ」
「その生気を吸い」
「蝕んでいきな」
「寿命を縮めます」
「そうなるからだ」
 それ故にというのだ。
「決してだ」
「侮ってはいけません」
「だから民にも言っている」
「無闇で生では食べない」
「そうしてだ」
 そのうえでというのだ。
「よく火を通してな」
「食べるべきです」
「その通りだ」
「だから熊もそうしないといけません」
「まさにな、術等で冷凍するならいいが」
 肉をである。
「しかしな」
「そうでないのなら」
「食うべきではない」
「絶対に」
「さもないとだ」
「あたってであります」
「下手な食中毒より危ない」
 寄生虫を身体に入れてはというのだ。
「そうなってはな」
「危険です」
「だからな」
 それでというのだ。
「俺もだ」
「そうして食べますね」
「羆もな、だが」
「だがといいますと」
「あまりにも大きな熊はたまにいるが」
 今度はこう言うのだった。
「中には鬼熊もいるな」
「あれは魔物ですね」
 紅葉が応えた。
「最早」
「そうだな」
「熊も歳を経りますと」
「只の熊ではなくなる」
「狐や狸は変化になり」
 そしてというのだ。
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