異次元超人
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よく見れば千鳥から赤いエネルギーがエースキラーへ吸収されていく。
「もしかして、コイツ……!」
「可奈美退いて!」
可奈美と交代して、苛烈な攻撃を加えていく美炎。
彼女の剣からは、炎が容赦なく迸っている。
それは、間違いなくエースキラーを圧倒している。
だが、エースキラーは決して引くことはしなかった。それどころか、むしろ美炎の攻撃を積極的に受け止めているようにも見える。
そして、霧散する炎。だが、その篝火は、次々にエースキラーへ吸収されていく。
やがて、炎を吸収しきったエースキラーは、その緑の目を赤く光らせた。
「美炎ちゃん!」
可奈美は叫ぶ。
同時に、エースキラーの鉤爪より放たれる炎。
形こそは鉤爪をベースにしているが、それは間違いなく。
「美炎ちゃんの……! 飛閃!」
美炎主力技の一つである、灼熱の技。
それは美炎の体を吹き飛ばし、そのまま突進した。
赤い炎は、美炎を破り、そのまま可奈美へ接近していく。
「っ!」
可奈美もまた、千鳥で応戦する。
だが、エースキラーは刀使の能力である迅位に等しい速度で移動。
可奈美の剣をよけ、その体へ斬りかかった。
「迅位斬!」
可奈美もまた、エースキラーと等しい速度で応戦する。
だが、速度が売りの斬撃も、同じ速度のエースキラーが相手では優位にならない。
「やっぱり、私たちの技を、コピーしてる!」
それが正しいと言わんばかりに、エースキラーの刃に赤い光が灯る。刃を伸ばすように、光がどんどん長さを増していく。
それは間違いなく。
「太阿之剣……!」
可奈美の主力技と相違ない。
それは、エースキラーの動きに合わせて揺れていく。
そして。
「美炎ちゃん!」
「どけえええええええええ!」
だが、暴走している美炎が可奈美の言葉に耳を貸すことなどない。
横に長く広がっていくエースキラーの太阿之剣へ真っすぐ飛んで行く美炎。そうなれば当然、その赤い斬撃を受ける他ない。
「ぐあっ!」
悲鳴を上げながら転がる美炎を助け起こし、可奈美はさらに向かってくるエースキラーへ千鳥を向ける。
だが、すでにエースキラーは次の技を発動していた。
発生した周囲の炎を、その腕の鉤爪に集約させていく。より高められた炎の威力で、斬撃を見舞う技。
「これって、美炎ちゃんの神居じゃん!」
それを理解した可奈美は、大急ぎで腰に力を入れる。
赤く染まった写シより、千鳥の刀身が赤く伸びていく。
「太阿之剣!」
可奈美のどこまでも伸びていく刃は、エースキラーの炎を掻き切り、その本体へ斬撃を与える。
大きく吹き飛ばすことに成功した可奈美は、美炎へ
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